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【症例7−2】
65歳の女性。乳がんの診断にて3年前に乳房切除術を受け、ホルモン療法施行中であった。全身の痛みを訴えて入院となり、疼痛管理依頼があった。
質問
1)骨転移性疼痛に評価
①この患者の痛みの病態を述べてください。
②骨転移に伴う痛みの発生機序を述べてください。
③骨転移に伴う痛みの臨床的特徴を述べてください。
2)実臨床
アセトアミノフェンの投与を検討しました。
①本邦での投与量の上限について述べてください。
アセトアミノフェンは無効で、ジクロフェナクの投与を検討しました。
②ジクロフェナクの代表的な副作用を3つ述べてください。
ジクロフェナクも無効で、弱オピオイドの投与を検討しました。
③本邦で使用出来る弱オピオイドでがん疼痛に適切なものを2つ述べてください。
弱オピオイドは無効で、モルヒネの投与を検討しました。
④モルヒネの代表的な副作用を3つあげ、その対応および患者への説明について述べてください。
痛みの強さに応じてモルヒネを増量し、モルヒネの投与量が90mg/日に到達し、痛みの緩和が得られました。しかし、強い眠気が出現し、60mg/日に減量したところ、再び痛みの増強を訴え、他の強オピオイドへのローテーションが検討されました。
⑤本邦で使用出来る他のオピオイドを2つ述べてください。
65歳の女性。乳がんの診断にて3年前に乳房切除術を受け、ホルモン療法施行中であった。全身の痛みを訴えて入院となり、疼痛管理依頼があった。
質問
1)骨転移性疼痛に評価
①この患者の痛みの病態を述べてください。
- 骨転移による疼痛
②骨転移に伴う痛みの発生機序を述べてください。
- 基本的に骨膜や骨髄に分布する侵害受容器への刺激による。
- 骨の膨張による骨膜の伸展や骨膜の炎症によるとされる。
- 脊椎に転移すると、神経根痛が加わる。
③骨転移に伴う痛みの臨床的特徴を述べてください。
- 安静時、体動時通ともに麻薬が効きにくい。
- NSAIDsや鎮痛補助薬の併用が必要になることが多い。
2)実臨床
アセトアミノフェンの投与を検討しました。
①本邦での投与量の上限について述べてください。
- 以前の1回の最大投与量は500mg、最大1日量は1500mgでしたが、現在は
- 1回1000mg/回、4000mg/日に変更になったようです(
アセトアミノフェンは無効で、ジクロフェナクの投与を検討しました。
②ジクロフェナクの代表的な副作用を3つ述べてください。
- 消化性潰瘍
- 気管支喘息発作(アスピリン喘息)
- 肝腎障害
- 汎血球減少症など
ジクロフェナクも無効で、弱オピオイドの投与を検討しました。
③本邦で使用出来る弱オピオイドでがん疼痛に適切なものを2つ述べてください。
- コデイン
- トラマドール など
弱オピオイドは無効で、モルヒネの投与を検討しました。
④モルヒネの代表的な副作用を3つあげ、その対応および患者への説明について述べてください。
- 便秘(ほぼ必発):投与時から緩下剤の投与を開始
- 悪心・嘔吐:メトクロプラミドやドロペリドール、抗がん剤投与時はオンダンセトロンなどのセロトニン拮抗薬も使用可能
- 呼吸抑制:モルヒネを減量するか、ナロキソンの投与(拮抗しすぎると疼痛増強)
- 眠気:耐え難い場合はメチルフェニデートが有効
痛みの強さに応じてモルヒネを増量し、モルヒネの投与量が90mg/日に到達し、痛みの緩和が得られました。しかし、強い眠気が出現し、60mg/日に減量したところ、再び痛みの増強を訴え、他の強オピオイドへのローテーションが検討されました。
⑤本邦で使用出来る他のオピオイドを2つ述べてください。
- フェンタニル
- オキシコドン
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