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2013年1月2日水曜日

51回麻酔科専門医試験 症例4−1【気管切除形成術】

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【症例4−1】

61歳の男性。身長166cm、体重53kg。5年前に交通外傷で気管損傷し、気管狭窄がある。最近、起座位でないと就寝も困難となり、空気下のSpO2は90%程度だった。今回、第3、4気管輪の気管切除形成術を予定した。

この麻酔、かけたことありません・・・。おかしな所があればご指摘いただけるとうれしいです・・m(__)m
質問
1)術前評価
①術前に行うべき検査を4つ述べてください。
②酸素解離曲線の偏移がないとすると,酸素飽和度90%のときの酸素分圧はどのくらいになりますか。

2)術中管理
①術前に準備すべき物品を3つ述べてください。
②麻酔導入時の注意点をあげてください。
③具体的な麻酔方法を述べて下さい。
④気管切除中の酸素化、二酸化炭素排出の方法を3つ述べてください。

術中にPCPSを用いて酸素化を維持することになりました。
⑤PCPSによる管理の注意点を2つあげてください。

3)術後管理
①術後管理の注意点を3つ述べて下さい。
②術後鎮痛の方法と投与量を述べてください。





61歳の男性。身長166cm、体重53kg。5年前に交通外傷で気管損傷し、気管狭窄がある。最近、起座位でないと就寝も困難となり、空気下のSpO2は90%程度だった。今回、第3、4気管輪の気管切除形成術を予定した。

この麻酔、かけたことありません・・・。おかしな所があればご指摘いただけるとうれしいです・・m(__)m
質問
1)術前評価
①術前に行うべき検査を4つ述べてください。

  • 一般検査以外では
  • 動脈血ガス
  • スパイロ
  • 気管支鏡検査(狭窄が高度に進展している場合は注意が必要)
  • 胸部CT など?

②酸素解離曲線の偏移がないとすると,酸素飽和度90%のときの酸素分圧はどのくらいになりますか。

  • 約60mmHg

2)術中管理
①術前に準備すべき物品を3つ述べてください。

  • 気管切開キットや各種気道確保デバイス(AWS、ファイバーなど)
  • (事前に挿管可能であれば)細径の複数のチューブ(カフなしも)
  • PCPSなど ・・・・?

②麻酔導入時の注意点をあげてください。

  • 事前の十分な酸素化
  • 応援を呼んでおく
  • 意識下挿管のための口腔〜咽頭の十分な表面麻酔

③具体的な麻酔方法を述べて下さい。

  • 切除部位が第3,4気管輪であるため、通常の気管切開を事前に置いて導入することができない。
  • 1軟骨分下で局所麻酔下で一時的な気管切開を事前に行う。
  • 経口での挿管が可能な程度の狭窄であれば、AWSやファイバーを使用して意識下で挿管。挿管できれば鎮静薬投与(プロポやミダゾラムなど)。術野挿管を改めて行うのであれば念のためPCPSスタンバイ。はじめからPCPS使用前提であれば、気道確保後PCPS挿入。
  • 麻酔はTIVAで(途中で気管切除し、吸入麻酔が使用できなくなるため)

④気管切除中の酸素化、二酸化炭素排出の方法を3つ述べてください。

  • CPB
  • PCPS
  • ジェットベンチレーションや高頻度陽圧呼吸
  • ECMO・・・・?

術中にPCPSを用いて酸素化を維持することになりました。
⑤PCPSによる管理の注意点を2つあげてください。

  • 抗凝固薬投与
  • 循環血液量が不足すると右房の虚脱を招き、送血流量も低下する。
  • カニュレーション部位からの出血
  • 流量の継続的なチェック
  • 気泡の混入の有無
  • この症例では気管切除〜再建終了までは自己肺での酸素化ができない(術野で切除部より遠位で挿管できれいれば関係ないが)ため、INVOSなど使用しある程度の酸素化の指標とする。   ・・・・など?

3)術後管理
①術後管理の注意点を3つ述べて下さい。

  • 離開を防ぐため、術後1週間程度は頸部を前屈固定する。
  • 十分な鎮痛。
  • 反回神経麻痺のチェック
  • 吻合部からのリークや出血の有無のチェック(皮下気腫や縦隔気腫になる?)

②術後鎮痛の方法と投与量を述べてください。


  • 各施設のお好みで。






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