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2018年11月1日木曜日

57回麻酔科専門医口頭・実技試験体験談㊻



まず、集合時間が朝8時と驚くほど早く、受験票を見て頭を悩ませました。前泊した方が多かったのではないでしょうか。
聞いていた通り、部屋で待ちながら、15人ぐらいずつ順番に案内されていき、従業員エレベーターで客室階に。
廊下には人と椅子と、鳴り響くタイマー。圧倒されるような、異様な光景でした。
試験はみんな口頭試問→実技の順になっているのかな、と感じたのですが、違ったのかな?!

症例①70歳代女性の幽門側胃切除。全硬麻。Xpで心不全を認める、というものでした。
始めに検査所見とXp提示があり、どのようにリスク評価するか問われました。その後、術中ST低下の心電図が示され、所見と対応策を問われました。勉強不足の私には、予想外の展開で、頭が真っ白になり、その後は波に乗れず、何を答えたか、何を聞かれたか、記憶にないぐらい。焦りだけを覚えています。
試験官のお二人は、優しい雰囲気で、「普段、術中なST下がったらどうするの」とか、少し視点を変えて聞いてくれた気がします。また、パニック状態のため、まとまりのない私の回答に対して、「要点だけを簡潔に教えて下さい!」と何度か言われました。後に時間が迫っていたのだと、気づきましたが、その時はそれに気づく余裕もありませんでした。
とりあえずこの症例は、胃切はできずバイパスになり、また硬麻は入らなかったが術後鎮痛はどうするか。術後しばらくして、癌性疼痛出現時、緩和についての患者さんへの説明が聞かれました。

症例②僧房弁置換術
既にパニックの中で症例2へ突入。術前エコー所見が示され、術前評価を聞かれました。その後手術開始。
心拍再開、送脱血管抜去後の心電図とバイタルが示されて、評価と対応を聞かれました。プロタミンショックでした。その後は離脱後に三尖弁逆流が明らかなり、再度心肺のせて手術という流れになっていた気がします。そして、術後ICU医師への引き継ぎ、という流れでした。

実技試験①は、サドルブロックを研修医を教えるように、手技を説明しながらするというものでした。高比重マーカインの濃度と分量も聞かれました。濃度に戸惑っていたら「一種類しかないもんね~」と試験官の先生にも言われましたが。

実技試験②はDAMでした。手技としては、ラリンジアルマスクと輪状甲状間膜穿刺でした。

どちらの試験も、上手に流れに乗れるかが重要だなと感じました。1つ躓いてしまうと、緊張感もあるので、本当に何も出てこなくなります。
とは言え、私自身、口頭試問でパニックに陥りましたが、なぜか合格していましたので、とにかく諦めず、思い付くことを答え続けることも、意味があると感じました。

以上です。



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