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2018年10月28日日曜日

57回麻酔科専門医口頭・実技試験体験談⑨


先生の青本のおかげで、短時間で効率よく試験対策ができました。ありがとうございました。

口頭試問
①「68歳男性の縦隔腫瘍摘出術。肥満(BMI 28くらい)、長年の糖尿病あり、頚椎症あり。」という情報が紙に書いてありました。
聞かれたことは、
・術前診察で、どんなことをチェックするか?追加検査で何をするか?
・麻酔で、標準モニターの他にどんな準備をするか?気をつけることはあるか?ルートはどこにとるか?

途中で、左気管支の近くに腫瘍のあるCT画像が提示されました。
・外科医に確認することは?
・挿管はどうするか?

次に、CO2カプノメーターの画像(波形は安定して出ておりCO2 36くらいでした)と、歯の写真(すごく汚い歯で、歯槽のう漏で歯肉が下がってどの歯も抜けそうな感じで、試験官と一緒に笑いそうになりました)が提示されました。
・ダブルルーメンチューブで挿管することにしました。プロポフォール、レミフェンタニルで導入し、ロクロニウムが入りました。カプノメーターは、挿管前のものです。喉頭鏡では挿管が難しい。応援の麻酔科医を呼んで到着しました。どう説明して、どう手伝ってもらうか?
・他に持ってきてもらうものは?(気管支ファイバーを、と答えたら「それはもう持ってきています。他に持ってきてもらう物はないですか?と言われました)
→私は、チューブエクスチェンジャーと答えてしまいましたが、答えはエラスティックブジーでした。試験官は、優しくて、チューブエクスチェンジャーでもいいですよ、と言ってくれました。
・エラスティックブジー(チューブエクスチェンジャー)を使ってどのように挿管しますか?


②「34歳(?くらいだったと思います)の妊婦。150cm台、95kg(非妊娠時もかなり肥満)。妊娠36週(くらい)。血圧180mmHg(?くらい。かなり高かったと思います)。蛋白尿あり。
帝王切開することになった。胎児の状態は、切迫していない。」という情報が書いてありました。

・術前でチェックすることは?4つ挙げてください。
・麻酔で気をつけることは?
・脊髄くも膜下麻酔をすることにしました。どのような工夫をしますか?
・脊髄くも膜下麻酔が困難で全身麻酔をすることになりました。どのように気管挿管しますか?

・麻酔はどのようにするか?
・術後鎮痛はどうしますか?

・術後に痙攣を起こしました。どう対応するか?治療は?

・痙攣の原因として何を考えるか?2つ。

聞かれたことは、だいたいこんな感じでした。試験官は、2人とも優しかったです。
答えに詰まったり自信なさそうに答えても「いいですよ、合ってますよ。」「難しくないですよ、普通のことですよ」などと言って下さったので、ありがたかったです。

実技試験
①人形を使って、経鼻挿管。
「64歳女性。舌癌の手術で経鼻挿管が必要です。何を準備しますか?」

人形と、喉頭鏡、ノーマルチューブ、アンビューバッグが出され、
「喉頭鏡で経鼻挿管をしてください。プロポフォール、フェンタニル(レミフェンタニルだったか?)、ロクロニウムが入ったところです。アンビューバッグは人工呼吸器として使ってください。そばにいる研修医に手順を説明しながら挿管してください」
→キシロカインゼリーとイソジンを付けた綿棒はなかったですが、口で説明しながら行いました。チューブは6.5mmと8.0mmが置いてあったので、6.5mmを使いました。
人形の鼻にチューブを入れ、口を開けて喉頭鏡で展開したところで、「開口が難しく喉頭鏡で展開できませんでした。気管支ファイバーで挿管してください」と言われ、ファイバー挿管しました。

正面のモニターを試験官と一緒に見ながらファイバー挿管しましたが、ファイバーが極細だったのか、なぜかなかなか喉頭蓋がみえず、オリエンテーションがつかず、困りました。試験官が「何か手伝いましょうか?」と言ってくれたので、人形の頭を押さえてもらって頸部後屈を維持してもらったら、なんとか喉頭蓋が見えたので挿管できました。
挿管後に、「ファイバー挿管しやすくするために、どんな工夫しますか?」と聞かれました。
オリーブ油など塗ってファイバーを滑りやすくすることと、吸引をすることを答えましたが、時間ぎりぎりでした。

試験官は2人とも優しかったです。

②人形を使って、硬膜外麻酔。
「肝臓癌で右葉切除。全身麻酔+硬膜外麻酔をします。硬膜外チューブを生食もしくは空気抵抗消失法、パラメディアンでください。
局所麻酔をしたところです。実際に患者に声かけしながら、おこなってください。
(手技を声にだしながら、という指示もあった気がします)」
→いつも患者にするように、人形に声かけしながら、Tuohy針を入れ、骨に当たったところで
「今、何に当たりました?」と聞かれたので、よくわからなかったですが「横突起に当たりました」と答えました。
次に靭帯に入る感じがあったので、これもよくわからなかったですが「黄靭帯に入りました」と言いながら、生食のシリンジをつけて進めました。抵抗消失感は、はっきりわかりませんでしたが、生食が入ったので、「硬膜外に入りました」と言うと、試験官が、本当に入りましたかという感じで生食シリンジから生食を入れてみて「入ってますね」と確認してくれました。Tuohy針6cmのところでした。
チューブを入れていきましたが、あまりスムーズに進まなかったので、もしかして硬膜外にはいってないかなあ、やり直そうかなあと考えながら11cmほど入れようとしていたら、試験官が「人形ですのでそんなに入らないと思いますよ」と言ってくれたので、無事チューブ留置したことにしました。

→「テストドーズは、何をどれくらい入れるか?」
「患者が足の痺れを訴えました。何を考え、どうしますか?」
「鎮痛はどうしますか?」
「術後に患者に確認することは?」

ここも、試験官は優しくて、助かりました。
少し時間が余ったので
試験官が「緊張しましたか?うまく入ってましたよ。
チューブの先端不潔にならないように気をつけて下さい。
僕はいつもメディアンで入れていて、パラメディアンでやったことないんですよ。」など少し雑談しました。


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