口頭試問:30分で2問
- 70代?80代? 男性
縦隔腫瘍に対して腫瘍摘出術予定。術前問題点は、頸椎症の既往。糖尿病 HbA1c1が7%台。(CTで冠状断、矢状断が呈示されている。気管の圧排はなさそう)
- 本人に聴取することを4つ答えよ。
→嗄声、呼吸苦、顔面の浮腫、SpO2?、咳・痰などの症状?
- 術者に確認することを4つ答えよ。
→術式、予想出血量、チューブの種類(OLVが必要か)、体位?、腫瘍の性状(出血量にも関わってくるが周囲組織との癒着など時間がかかるか、とか?)
DLTで行うこととなりました。フェンタニル・プロポフォール・ロクロニウムで全身麻酔の導入を行った後、挿管しようとすると歯がこんな感じで(すきっ歯・歯肉後退した写真が呈示)動揺も認めています。
- どのように挿管しますか。
→頸椎症もありマックグラスを使用したいと思います。
- マックグラスも入りませんでした。次に何を考えますか。
→ファイバー挿管とか?
- マッキントッシュ型の喉頭鏡を使って、ガムエラスティックブジーで挿管することにしました。どのようにDLTを挿管しますか?
→ブジー越しに挿管します…?(→ガムエラスティックブジーを用いてDLTを挿管するということですね?と言われたので、たぶん違います。スパイラルチューブを入れてブロッカーで片肺換気しますと言ったら「DLTでお願いしますと言われた」という同期がいたので、ブロッカーの線はなしなんだと思います。)
3回目の挿管で無事にDLTが入りました。
- この人の抜管はどうしますか?
→挿管困難な所見があったので、主治医には挿管下ICUでの管理を提案します。どうしても抜管ということなら、カフリークテストを行ったり、ファイバーで喉頭の浮腫を確認した後にチューブエクスチェンジャーを残して抜管します。
挿管下でICUに行くことになりました。
- ICUに搬送するのに必要なものを3つ挙げて下さい。
→モニター、バッグバルブマスク(アンビューと言った方が良かった気がします)、シリンジポンプです。
- もう少し質問があったような気もしますが、思い出せる限りの質問と自分が実際に答えた内容です。
- 30代 女性 身長158cmぐらい 体重98kg?(非妊娠時91kgとかだった気がします。)
妊娠38週で今までの健診で異常なし。数日前から高血圧160/110mmHgと蛋白尿が出てきました。帝王切開の予定となりましたが、そこまで緊急ではありません。
- 術前診察で確認する身体所見を4つ答えて下さい。
→高度肥満があるので、ルートが取れそうか(ダメなら最悪局麻下CVも考慮します)、挿管困難が予想されるのでエアウェイの確認、仰臥位が取れるか…3つしか浮かびませんでした。浮腫や胸水?(子癇やHELLPに走って、それらの検査値を答えた同期も居ましたが、理学所見優先な印象でした。)
- 高度肥満がある場合、背中を刺す上でどのようにしたらよいか2つ答えて下さい。
→座位にします、あとは最終手段ですが、妊娠中ですけどプロテクターをつけて透視で確認することも考えます。(おそらく、エコーが答えです。他の部屋の同期も透視と答えて「妊婦ですよ?普段の臨床に則して答えて下さい!」と言われたらしいです。器官形成期は終わってるんで…と言ってもダメだったみたいです)
- 高血圧性腎症の所見を4つ言って下さい。ただし、血圧・蛋白尿は問題文にあるので、それら以外で答えて下さい。
→腎機能障害? 浮腫? 尿量? さっぱりわかりませんでした…
この人の術前診察はこうです(マランパチ2でそれ以外の気道は問題なし、最終飲食から8時間経過、など6項目ぐらい身体所見や検査データが画面に提示されました。)
- 全身麻酔を行うこととなりました。この妊婦で考えられる問題点と対処法を4組答えて下さい。
→挿管困難が予想されるので、マックグラスを使います。細めのチューブを使います。挿管困難が予想されるので、ランプ体位にします。酸素化が悪化しやすくなるので、酸素投与を十分に行います。時間は十分経ってますが、フルストマックと考えて、吸引を用意したりヘッドアップクリコイドプレッシャーを行います。(あとは実体重投与できるように多めの薬剤とか言うべきだったのかとも思います。)
- 赤ちゃんは無事に産まれました。術中の維持はどうしますか?
→セボフルランは子宮収縮抑制作用があるのでTIVAで行います、と言いました。(実際はうちの医局ではGOS+セボですが…)。
- 術後鎮痛はどうしますか?
→当院では、フェンタニルの母乳移行性を避けるため、TAPブロックを行います。(それだけですか?と言われ、アセトアミノフェンも使用します!とぎりぎりで付け加えました。)あと、実際はうちの医局ではイソゾール・スキサで導入、維持がGOS+ミダゾラム、ペンタジンなので、そう答えて「フェンタニルを導入に使ってますよ?」と言われた同期もいました。
→「アセトアミノフェンを使う際のポイントがあれば教えて下さい」と追加質問があったので、体重50kg以上なので1000mgを15分以上かけて投与しますと答えたらokでした。
- 術後、けいれんが起きましたが、何を考えますか?2つ答えて下さい。
→妊娠高血圧があったので、子癇や脳出血を考えます。
- けいれんが治まった後のバイタルを示します(画面に呈示)。何の薬を使いますか?
→(治まった後なので間違いだと思いますが)ミダゾラム、マグネシウム…たぶん示された血圧が高く、またSpO2も低かったので、降圧剤とか(酸素も?)が正解だと思います。
- 2問目は、どの問題にも「いくつ答えよ」の数制限があったと感じます。それが逆に焦る原因になった気がします…
- 1問目も2問目も、最初に問題文を渡されて「これが聞かれるんだろうな」と推測した所はほとんど聞かれず、予想外の所から質問が来た印象です。
実技試験:10分×2ブースのみ
前の枠:
- サドルブロック(こう言われてテンパった人が多かったみたいです。実際にはspinalの刺す位置、手技+薬液の濃度・量を聞かれたらしいです。)時間が余ったとか。
- DAMで一旦LMA挿入からの輪状甲状間膜穿刺
自分の枠:
- Epi:肝切除の男性患者という設定で、研修医にどこから刺すか、どう棘間を同定するかなどを口頭で説明しながら手技をする。
→実際にLORがわかる人形で。チュービングまで。くも膜下チュービングになったらどうするか、患者に術後回診で何を聞くか、など。チュービングを失敗して1つ椎間を変えますと言ったら「そうですか」と言われましたが、全身麻酔に切り替えますと言った同期は「え?」て感じの反応をされたらしいです。
- 経鼻ファイバー挿管:耳鼻科の中咽頭癌?舌がんの女性患者で、経鼻挿管をすることになりました。
→8mmと6.5mmのチューブがおいてあり、6.5mmを選ぶ。鼻から入れて喉頭展開を行う。人形なのでやりにくく、喉頭鏡をかけ直そうとしていると「この患者さんの解剖的に、喉頭鏡では難しいです。どうしますか?」となりLMAを入れて、一旦しのぎます。しかし、「LMAでSpO2下がって来ましたどうしますか?」輪状甲状間膜穿刺します、と言った所でSpO2が回復し、経鼻ファイバー挿管の流れで。8分で行って下さい!と言われましたが、使い慣れないファイバーが用意されており、ライト・ピント合わせから自分でしないといけなかった。結局、挿管できないまま終わりましたが、他の受験生もそんな感じだったようです。
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