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2018年10月31日水曜日

57回麻酔科専門医口頭・実技試験体験談㊲



初日の8時50分に集合(30分前から控室はあいてます)。
5分前くらいに到着。ほとんどの人が着席していた。
服装はスーツの人が多かった気がする。
自分は動きやすいブラウスみたいなのに(この秋の新作!)、もんぺ寄りの黒パンツ。
足元は黒のぺたんこ靴。
カジュアルめのシャツにチノパン的なひとや、普段着に近い人もいた。
時間になったら控室のドアが閉められ、学会の人から当日の注意事項の説明。
手元にも注意事項の紙あり(持ち帰り禁止)。
まずは口頭試問30分、そのあと実技試験を2ブースで各10分というご予定。
移動中は会話禁止で本とか見るのもだめ。デジタルデバイスはちゃんと電源切って用意された紙封筒にいれて封をしてカバンにいれてね!とのこと。
着信とか通知の音がなるのも不正行為にあたるらしい・・・デジタルデバイスについては厳格に処分していくという考えらしい
説明のあと、呼ばれるまで待機。他に控室があったのかは謎ですが、9時過ぎから9時45分くらいまで待つ。。今更本見たって頭に入っていかないし~と思いながらだらだら過ごす。途中で試験を受けることを忘れそうになる。
9時45分くらいに、あと5分くらいで呼ばれます~のアナウンス。幸いにもその部屋で一番最初のグループだったのでぼちぼち準備する。
20人位の人がよばれ、業務用エレベーターにギュウギュウ詰めにされ、試験会場へ(ドナドナ~~)。目的地につくとそれぞれが案内され、試験会場であるふつーの客室の前へ・・・。
★口頭試問★
薄暗いなか、口頭試問の紙を渡され、5分間目を通す。与えられたボールペンで書き込んでもOK。
前の人が部屋からでてきてしばらくしたら入室するよう促される。
部屋には試験管が二人。部屋のテレビはモニターがわりに。名前と受験番号を元気に言って着席。優しそうな雰囲気のひとたち。
症例1 70代の女性。体型は普通。幽門部の胃がんに対して硬膜外麻酔併用の胃切除予定。術前のレントゲンで心拡大を指摘されている。という設定。
・術前の検査で何を調べるか。 
→採血、心電図、呼吸機能検査、心エコー、下肢のDVTの有無など答える。循環器コンサルとかすればよかった・・・。
・何回も硬膜外穿刺したけどカテすすまないよ~~~!どうする?
方法と使用する薬と量も教えてね!
→神経ブロックもしくはフェンタニルの持続静注します。神経ブロックは胃がんなのでろっこつきゅうかTAPブロックと腹直筋鞘ブロックですかね・・・。0.25%アナペインを左右15mlずつ使ってます~~。フェンタニルはバイ希釈にして、25~50μg/hでながしますね。体重分超えないように・・・。と答えた気がする。NSAIDsとかアセリオとかも言ったほうがよかったかも。
・オペが始まりました(開腹らしい)。術中に血圧低下、頻脈、顔面紅潮を認めました。何を考えますか。
→腸間膜牽引症候群かアナフィラキシーショックかな??
・どう鑑別しますか?
→術野をみます。そしてドレープをはがして胸部なども紅潮してないかみます。直近で使った薬を確認します(抗生剤や筋弛緩薬など)。ラテックスの可能性も考えられるので器具なども確認します。腸間膜牽引症候群なら紅潮は顔面にとどまるはず・・・。
・腸間膜牽引症候群でした~~~!どう対処する?
→フェニレフリンを0.1mgずつ投与します。輸液も投与速度を早めにします。頭低位にして静脈還流量を増やし、血圧の維持に努めます。的な。手をとめてもらうのも手かな??
・術中こんな心電図となりました。(モニターにうつされるⅡ誘導)どう対処しますか?
→わからなかった。T派の途中でP派?U派?とりあえずQT延長って言ってみたら首をかしげてた。わからんから血ガスで電解質調べますって言ったらはい~みたいな感じだった。
・オペは終了しました。術後しばらくして腹痛をみとめなんだかんだで癌性疼痛のためオキシコドン20mgを飲んでいました。で、外科の先生から腹痛に関して相談がありました。という設定。疼痛コントロールがいまいちというかんじだった気がする。
患者さんに対して説明するという設定。
「おくすり増やさないといけないですか?副作用とかしんぱい」みたいな発言から始まり・・・。
「痛みがコントロールできないと薬の量を増やしたり、投与する方法を変える必要がでてきます。副作用に関しては眠気や吐き気、便秘などがありますが、対応できるおくすりを使いながらみていきます。どうしてもおくすりで痛みがこントロールできない場合は神経ブロック・・・(ここで試験管からそれはあとからでてきますからと言われておわる)。」
・やっぱり痛みコントロールできません!どうします?
→腹腔神経叢ブロックや、内蔵神経ブロックを行います。
・内蔵神経ブロックしました(確か)。副作用・合併症は?
→血圧低下、血管穿刺、出血など
で、次の症例へ。
症例2 70代女性。普通体型。息切れがするから精査したら重度の僧帽弁逆流症が見つかった。心不全あり。上半身半坐位じゃないとつらくって経鼻の酸素1L流してます。
糖尿病あってインスリンつかってます。ラテックスアレルギーあります。
・モニターに心エコーの結果が映し出される。僧帽弁逆流以外で所見を述べてね。
→EF23%くらいの低心機能をみとめますとかなんとか。壁運動低下もあり。
正直苦手だからよくわからなかった。
この患者さんに対して麻酔計画を立てる上でどんな準備をしますか
麻酔導入に気をつける、ラテックスフリーのものにする。などなど。
・導入方法をおしえてください。
MDZとフェンタニルでそ~~~と!あ、導入前にAラインとります。挿管はAWSやマックグラスで愛護的に・・・。
・必要なモニタリングをおしえてください。
Aライン、CV,PA、TEE、BIS、INVOSなど。
・このひとラテックスアレルギーなのでPAカテいれれませんでした~~~!かわりにSVO2はかれるCVSカテいれます。と言ってモニターにCVきっとと首の写真と首のエコーの写真がでてきました。
CV入れ方おしえてください。(びょーんてのびるポインタを渡される)
・人工心肺離脱後、バイタルがこうなりました(モニターに表示されるバイタルたち)。どう対処しますか?(血圧30代・・・SCVO2もガーンと低下。、脳はも平坦化??)
→プロタミンショックかな?とりあえずボリュームいれまくってカテコラミンでしめて、頭低位にする。エコーで心臓の動き確認!あ、ETCO2低いから肺血栓塞栓症とかあるかな?これもエコーだわ!場合によっては術者と相談して再度ポンプのせるか・・・。
・プロタミンショックでした。そしてエコーをみると著名な三尖弁逆流をみとめたため再度人工心肺となりました。手術は無事終わり、ヘパリン使えないので自然に消えるのをまつことになりました。ICUにきました。ICUの医師に申し送りしてください。
★実技★
部屋に入ると人形とえあきゅーとあいじぇる。布で隠されているなにか。
症例は150センチ80キロ台の女性で、ダビンチでらじかーるしたひと。
・手術は無事終わり(無事終わった!?)、覚醒しました。循環は安定しています。
抜管しようと思いますが、どんなことを確認しますか。
→呼吸回数、一回換気量。だびんちのらじかーるだととうていいだから気道のや口腔内の浮腫あるかも・・・。診察やリークテストする。
・抜管したら舌根沈下しました。研修医がマスク換気してますが換気できません。どうする?
・声門上器具挿入してください(研修医に説明しながら)
・いれても換気できません!なにしますか?
→輪状甲状間膜穿刺します。
・(布がはがれて人形とキットがでてくる。)では研修医に説明しながら穿刺してください。
→やったことないけどやってみる。ガイドワイヤーいれたとこで時間切れ・・・。
次のブース
腰の人形が縦に置かれている・・・え!?
・前立腺の手術のためサドルブロックを頼まれました。やってください。患者さんに声をかけながら。
→え!サドルブロック?やったことない・・・と思いながらなぜかコーダルブロックの穿刺位置を探し始める自分・・・すると試験管が「脊髄くも膜下麻酔です」と。あ、座位のせきまってこと!?と思い直し、ヤコビ線とか説明しながら穿刺。
・なんの薬をどれだけ使いますか?→等比重ブピバカインを3mlと言ってしまったバカ。
声をかけながら薬をいれたところで終了。フリートークの時間。
「先生、サドルブロックやったことないでしょう。最初口あけてやば・・・って顔してたよ。」と言われるw
「あと、これはどこに効かせたいの?(S領域です・・・)だったら高比重だよね~。手技的なものは問題ないけど、これから専門医なんだからね~」
はひ~~(ばいきんまん風)となりながら会話して終了。
全くできなかったわけではないけど思い出してみるとあれもこれもといろいろ思うことがありました。
勘違いしてると軌道修正してくれるかんじ。
試験管の人々はやさしいかんじでした。


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