お知らせ

・57回版(最新)については”こちら"を参照
・55回の皆様の報告は"こちら"を参照
・55回の体験談については"こちら"を参照
・54回の結果と皆様の報告は”こちら”を参照
・54回の体験談については”こちら”を参照
・53回の結果と皆様の報告はについては”こちら”を参照
・53回の体験談については”こちら”を参照
52回試験の結果の詳細・感想については”こちら”、体験談は”こちら”を参照。
おすすめの本の紹介は”こちら”を参照。

2018年10月30日火曜日

57回麻酔科専門医口頭・実技試験体験談㉕

1日目でした。

60代男性 中肉中背
メインの話題が縦隔腫瘍で、結果として上大静脈症候群への配慮ができるか問われました。
縦隔腫瘍の胸部CTあり、所見は気管もaortaも圧迫されていないと冒頭に告げられてしまい、シンプルすぎて、何がポイントか分からなくなってしまいます。
枝葉の内容として、糖尿病、頸椎症と歯牙脆弱による挿管困難がありました。

◼️この人への問診は?
糖尿病のコントロール状況
頚椎可動域
画像ではなにもないとのことだが、一応気管圧迫を思わせる呼吸器症状がないか
(これだけでは話しが先に進まず)
提示された画像から分かりにくいが、上大静脈の圧迫があるかもしれないので、上肢のむくみがないか
を確認しますと答えました。

◼️外科医にたしかめることは?
胸骨切開か肋間か
出血量
血管操作があるか
腫瘍の種類

◼️肋間だから分離でやります。
このひとは口の中でが全体的に腫れてました。
しかも、歯がボロボロであることに気づき、挿管難しいです。どうしますか?

マックグラスでやります。

◼️マックグラスでも無理。ブジーはなんとか入りました。どうしますか?
マックグラスに加えてマギールで先端をもち、ブジーをガイドにしつつ挿管します。

◼️でも歯がボロボロだからマギールは無理でした。
結局シングルを挿管してから、チューブエクスチェンジャーでダブルルーンいれました。分離のチューブは?
37フレンチ左

◼️抜管のときに注意することは?
完全覚醒
筋弛緩のリバース
換気と酸素化の確認
口の中が腫れてたとのことで、腫瘍がとれて上大静脈症候群の懸念は和らいだとはいえ、ファイバーで声帯周辺の浮腫がないか確認 

◼️カフリークテストしたらリークがなくて、挿管のままICUいくことになりました。準備は?
酸素ボンベ、バッグバルマスク、くすり、モニター

以上です。


30代女性 肥満の妊婦 既往歴なし。
満期でタンパク尿と血圧上昇160/110mmHgで、そこまで急がないカイザーします。

◼️この人にきくことは?たしかめるべき検査項目は?
HELLPに関する確認
DVTに関すること
挿管困難予想

◼️ほかに腎機能も悪いみたいです。
(おそらく血糖の確認を促してくださったのですが、このとき答えられず)
カリウムとアシドーシスの確認
と答えてしまいました。

◼️脊麻でやります。肥満ですが何を準備しますか?
太い針
長い針
体位をとりやすくするような環境の整備  (抱き枕などのつもりです)
エコー

◼️セキマ無理でした。全身麻酔でやります。セボでスタートして、こどもがでたら麻酔はどうする?
セボをきって、TIVAで。(薬の量もきかれました。)

◼️術後に痙攣しました診断は?
子癇発作
頭蓋内病変
電解質

◼️子癇でした。なにしますか?
気道確保
マグネシウム
ベンゾジアゼピン
降圧

以上です。


1問目の上大静脈症候群、2代目の子癇発作の治療については、青本で知識を入れ込んでたので本当に助かりました。

物覚えの悪い私の場合、青本に狙い撃ちして、4ヶ月かけて4回読みました。のべ1500ページは正直かなりきつかったですが、過大な緊張が強いられる試験を受けてみて、ここまで念入りにやっててよかったと思うばかりです。
他にも手広く問題集をやったほうがいいのか、それとも青本を完璧に覚えたほうがいいのか、二択のうち、私は後者を選びました。ぜひ後輩にもアドバイスしたいとおもいます。ありがとうございました。


ブログ引越し先は こちら です

0 件のコメント:

コメントを投稿