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2016年10月7日金曜日

体験談㉜(第55回麻酔科専門医認定試験)




55回 専門医試験体験記 <筆記版>】

まずは会場入り。有明TOCビル。国際展示場駅から徒歩5分程度。
会場内にはコンビニはないらしいが、国際展示場駅の改札を出てすぐにコンビニがあるので、学会経由でお弁当を頼まなかった人はここで購入するのもあり。
案外早めについてしまうと、早く着いた人が試験について話しこんでいるので、群れるのが嫌いな人は開場ぎりぎりにつくのがおすすめ。
私が驚いたのは服装。一応社会人の試験ということで私はスーツで行ったが、私と試験監督以外は全員私服。まだ暑い時期であったので半袖に短パンという人も結構いた。もしどんな服装で行けばよいか分からない私のような真面目な人がいたら、私服で全く問題なし。ただ会場は冷房のおかげで寒いので、寒さ(冷房)に弱い人は上着を持参した方が良いだろう。
寒さの為か、試験中にトイレへ行く人が大勢いた。トイレに関してだが、会場内に複数あるものの、やはり休憩時間には大混雑。休憩時間を有効に使いたい人は、敢えて試験中にトイレを済ませてしまうのも手かもしれない。
学会経由でお弁当を注文した人は、A問題の終了後に廊下で配布される。ただ配布するスタッフが一人しかおらず、かなり時間はロスする。休憩時間を有効に使いたい人は、持参するのが良いだろう。
また、机に置いて良いものは筆記具、時計のほかに、ペットボトルも可とのことで、殆どの受験生がお茶や水などのペットボトルを机上に置いていた。試験中は特に制限無く飲水可である。ペットボトルに貼られているラベルなども特に剥がす必要はないので、もし何らかの事情でアレしたい人はそれも有効に使えなくはないが、私はおすすめしない。
因みに筆記試験の問題は、今年からA90問、B55問、C55問と変更されている。問題はすべて持ち帰り可能である。

A問題〜
所謂プール問題からの出題。見た事のある問題が複数あった。ただし全ての問題を通して、今年から2つ選べ(3つ選べ)形式の選択問題。また、いくらプール問題と言っても、見た事のある問題の中に、ときどき見た事の無い選択肢が含まれており、これが案外頭を悩ませる。今後の受験生は、「A問題は全てプール問題」とは思わない方が良いだろう。ただし、初見の選択肢も、他の選択肢から切れる、もしくは採択することが出来るので、そこまで心配する必要はない。
因みにA問題のボーダーラインは65%とのこと。これを読んでいる心配性の未来の受験生は90%以上の得点が可能と思うが、世の中には「まったく勉強しない」人種もいて、A問題で65%の得点も叶わない人も居る。以降のB問題C問題での巻き返しはほぼ不可能であり差がつくことはないので、A問題が合否を分けると言っても過言ではないだろう。事実、私の周囲では、B問題、C問題の回答はほぼ周囲と相違がなく、口頭諮問、実技試験ともに合格だったにも関わらず、見事落選した輩がいる。この輩は「1年分1回しか勉強しなかった」とのことで、A問題も6割も得点できていなかった。即ち、B問題、C問題が出来なかったとしても(というか出来ないので心配ない)、A問題が全てを左右するので、A問題に命をかけて勉強するのが良いだろう。
因みに今年から問題数が減ったこともあり、「ハロタン?知らねーよ。マクロショック?知らねーよ」というような問題は出題されなかった。どの時代にも共通するチャネルなどの生理学的な問題は相変わらず出題されているが、過去問で十分対応可能である。

B問題〜
ページをめくって唖然。全く手が出ず。記載することもない。過去問をご覧あれ。ただし注意しなければいけない事が一つ。
分からない問題が多すぎて、必ず試験後の休憩時間に「私本当にできなかった…落ちた!落ちたーっ!」と声を張り上げる輩だ。こちらはゆっくり休憩したいにも関わらず、周りとの同調性がとれないのか、自分のことしか考えることができなくなり、他人の言葉にも耳を傾けようとせず、容易に人の心の中に土足で上がり込んでくる輩。パーソナルスペースをわざわざ邪魔する輩。こういう人を休憩時間に監視カメラで観察して採点する方が、筆記試験での採点よりよっぽど有用なのに…と心の底から思ったものである。
こういう事象にイライラしたくない人は、耳栓やアイマスクなど、飛行機内で使用するものを持参すると良いだろう。
余談だが、エコーの問題に関しては今後も出題されることが予想されるが、人によって解剖学的差があり、周囲との位置関係も分かりづらいので正答率は低く、そこまで熱心に時間をかけて勉強する必要性は無いのでは、と個人的には考える。

C問題〜
過去問のようなバカみたいな計算問題は出題されず。オーソドックスな計算問題のみであった。分からない問題も多々あるので、焦る必要はない。周りはみんな「仲間」だ。注意して欲しいのは、学会ホームページに載っているガイドラインが全ての答えである。「実臨床だったらこっちやるでしょ!」みたいな言い訳は試験中は御法度。

〜総括〜
殆どの受験生が過去問でぶち当たるであろう「こんなの知らねーよ」的な問題は減少傾向にあり、より「ガイドライン」を軸にした問題が多くなっている傾向であると感じた。これは考えなくても至極当然のことであって、全国から集まる受験生(特に新専門医制度に移行する前に滑り込みで受かりたい受験生が多くなるであろうここ数年)に、各施設間でのレベルの差をなくした問題を作成するにあたっては、日本麻酔科学会教育委員会も「ガイドライン」に則ったものしか出題できないのである。
因みに筆記試験で勉強した内容は、間違いなく実技・口頭諮問でも役に立つ。
「ガイドラインを参考に!」これアイコトバ。

健闘を祈る。

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