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2016年10月5日水曜日

体験談⑥(第55回麻酔科専門医認定試験)




お疲れさまです。今回は、本当にお世話になりました。
無事、なんとか全科目合格することができました。
対策資料、ありがとうございました。

さて、以下体験談です。

【筆記】
マルチョイ消滅。X-2/X-3が多すぎてマーク自体が大変!
マルチョイに救われてできていた過去問の穴を突かれ、理解の不十分を実感しました。
ゆくゆくは「すべて選べ(正解数不明)」が出て来る可能性あるよなあ、と思いました。
とは言えA問題はまだましでしたが、Bで撃沈しました。
実感で言うと、55問中自信を持って回答できたのは5問くらい…
その勢いを引きずって、Cも落ち着いて考えればできたものをいくつも落としました。
そもそも新作問題なので出来はやはり良くなかったです。
問題数の配分が変わったせいもあり、難問揃いのせいもあり、
B・Cに関しては時間が足りなかったです。

【口頭】
1:2ヶ月男児の鼠径ヘルニア嵌頓緊急手術。満期産・標準身長・体重だったはず。

手術/麻酔における注意点や必要な診察/検査所見について
麻酔方法は
抜管後SpO2低下、原因・対処は?
再挿管してICUへ。術後のバイタル・レントゲン(胸腹側面、free air?)の所見から主治医にコメントを。
この辺はパニックで結局よくわかりませんでした。
縫合不全で再手術…だったのか?


2:30代女性の腹腔鏡下子宮筋腫核出術。喘息の既往

この症例に必要な診察/検査所見
麻酔計画・導入方法は
導入後ショック状態、原因は
アナフィラキシー症状。対処は。
状態が落ち着いた。手術はどうするか。
中止してICUへ。再手術はいつできるか・その前に何をするか。
パッチテストでロクロニウムに反応あり。麻酔法は。
再手術は開腹・腰椎くも膜下麻酔で施行。
術後体位変換(臥位→坐位)で頭痛。原因と対処法。
自己血パッチの方法(量やレベルなどまで)

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症例1は勤務先に小児外科がないためあまりピンとこなかったです
2ヶ月児のショックバイタルがわからず…頻脈・低血圧はどうなんだろう。
症例2は比較的取り組みやすかったです。
5分間の準備時間に「大量出血かな?」と思い輸血とかメモしたのですが大外れでした。

あまりの緊張で(おそらく)助け舟だった質問にもうまく答えられず。
でも加点方式という説を信じて、とりあえず思いついたことは自信がなくても述べ、
思いつかないことはしょうがないと思い「思いつきません」と言って次へ進んでもらいました。
採点なのかただのスクロールなのかわかりませんが
iPadのクリック音が鳴らないと不安になりました。

【実技】
1-①
DLTを研修医がいれたが換気できない。どうしますか。
チューブが深すぎだったのか?とりあえず浅くして入れ直し。
気管分岐部でどっちが右かの判断理由、左B6を出す。
助手役の先生が結構手伝ってくれました。
1-②
別の症例の設定で気管支ブロッカーを入れてください
1-①で緊張と勝手がわからずノロノロしすぎたせいで全部入らず時間切れ。

2-①
C/S症例のCSEA、硬膜外チューブだけ入れてください。
レベル・レベルの判断方法・チューブの深さなど。
局麻分の水が本穿刺のとき逆流してしまい、思わず「わ!」と言ってしまったら、
「あ、それは無視でいいです」と言われました。
2-②
TEE。4chamber出して右室と僧帽弁前尖の位置・A弁短軸像で無冠尖の位置。
出しやすかったです。

3-①
ACLS。全麻導入・挿管後のAsysで研修医と。アドレナリン入れてVFになったところでDC、の流れでした。CPR深さ・速さ・人工呼吸・DCのJ数・薬剤などお決まりの内容を聞かれる他、EtCO2の波形(10mmHgくらい)を見せられて所見を聞かれました。胸骨圧迫の深さが不十分?→十分です、挿管は不適切?→適切です、と言われ、そこまででした。あとから考えれば緊張性気胸や肺塞栓の可能性があるかなどを言えばよかったのでしょうか…

3-②
2ヶ月児BLS。PCUで急変の設定。2人法で。おきまりのペースや深さ。目撃された小児の心停止の場合、助けを呼ぶのが先か人工呼吸が先か、を聞かれました。

4-①
ボランティアさんで大腿神経の描出、解剖をいう。外側大腿皮神経は?と言われ、「このへん…です」と微妙にしました。

4-②
ファントムで平行法で穿刺。

4-③
エコー下SGカテ挿入。動静脈の判別法、穿刺位置、右房までの深さなど。そのあとiPadに波形変化を描かされました。

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試験官はわりとみなさん優しかったです。あまりにこちらがガチガチだったからかもしれませんが。運良く待ち時間の少ない順番だったので精神的ダメージが蓄積される前にあっという間に終わったという感じです。最後まで終わらなかったブースもあったので、大丈夫かなと不安でしたが。

【まとめ】
筆記試験まではスタートが遅く、ゆとりもなかったため
筆記対策、主に過去問しか勉強できませんでした。
ただただ過去問を繰り返し、過去問で学んだ知識を青本で整理、という感じです。
なので筆記試験のあと、B問題のあまりの難しさに絶望的な気持ちになり、
これはグランドスラムもあり得るぞ…と必死で1週間詰め込みました。
その節は青本が大活躍でした。ほぼ、これのみです。
特に勤務先で経験していない術式や症例に関してしっかり読み込むようにしました。
口頭・実技が最終日(日曜日)だったのが本当に幸運でした。
丸1週間猶予があったのと、前日までの情報で、
TEEが必須・始業点検は出ない、と踏んで臨めたので…

筆記が合格できたのは我ながらびっくりですが、
要はA問題、つまり過去問をどれだけ落とさずいけるか、ということなのだと思います。
先輩方もみなさんおっしゃっているとおりです。
いくつもの幸運で得た合格なので、
今後も勉強を続け無くてはならないなと痛感した試験でした。

Salaryman先生、体験談を書いてくださった先輩方、
本当にありがとうございました。

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