筆記試験
対策としては、5年分の過去問を2周と、3周目は間違えた問題のみをピックアップして解きました。また過去問の解説を読んで分からない問題については、教科書などで勉強する、という風にして勉強しました。2月頃に初めて過去問を解きはじめましたが、最初は1問にかなり時間がかかってしまい、1冊終えるのに1か月以上かかってしまいました。集中して勉強できない期間もあり、9月初めにようやく2周目が終わり、筆記試験当日までに、間違えた問題を中心に3回目に取り掛かりました。試験当日はB,C問題では自信をもって答えられた問題があまりなく、かなり落ち込んで帰りました。今年は選択肢の組み合わせで答えられる問題がなかったので、うろ覚えでは完全に回答できず、焦りました。
口頭試問
対策を始めたのは8月半ばです。まず学会HPに掲載されている過去問を自分で解き始めましたが、自分一人で答えを作ることに限界を感じ、8月末に青本を購入させていただきました。青本のお陰で、限られた時間の中で、効率よく勉強ができたと思います。
口頭試問・実技の実際の体験は以下の通りです。
口頭試問
1例目:糖尿病性腎症で透析患者のAS患者さん AVR予定
まず検査所見や経胸壁エコーの所見を見て、問題点を上げる。
次に胸部CT(大動脈弓部に石灰化あり)を見て、AVRを行うにあたっての問題点を問われる。
麻酔導入後に血圧が低下したが、何を考え、どう対処するか?
送血管を右大腿動脈、脱血管を上下大静脈、左室ベントを右上肺静脈から入れたところ、MEさんから、送血管に抵抗があり、十分な送血ができないと言われた。何を考えどう対処するか?
術後ICUで呼吸器の設定はどうするか?
術後管理でどのようなことに留意するか?
術後、看護師さんから、S⊽O2が一時下がりまた戻ったと報告があった。何を考えるか?
一過性の痙攣であった。その後どういう検査をするか?
まず検査所見や経胸壁エコーの所見を見て、問題点を上げる。
次に胸部CT(大動脈弓部に石灰化あり)を見て、AVRを行うにあたっての問題点を問われる。
麻酔導入後に血圧が低下したが、何を考え、どう対処するか?
送血管を右大腿動脈、脱血管を上下大静脈、左室ベントを右上肺静脈から入れたところ、MEさんから、送血管に抵抗があり、十分な送血ができないと言われた。何を考えどう対処するか?
術後ICUで呼吸器の設定はどうするか?
術後管理でどのようなことに留意するか?
術後、看護師さんから、S⊽O2が一時下がりまた戻ったと報告があった。何を考えるか?
一過性の痙攣であった。その後どういう検査をするか?
2例目:全前置胎盤38週妊婦 全身麻酔で帝王切開予定
この症例の問題点は?
術前に準備して置くべきことは?
麻酔導入の前に準備すべきことは?
麻酔導入からの具体的な流れを説明(挿管まで、挿管から胎児娩出まで、胎児娩出以降に分けて)。具体的に薬剤の投与量も含めて説明しました。吸入麻酔薬の濃度についても聞かれました。
生まれた胎児は心拍数90台であった。まず何をするか?
胎児娩出後大量出血。今後考えられる問題点は?
挿管のままICUに入室した。呼吸器設定は?
試験官の先生は2人でしたが、問題を出されるのは一方の先生のみでした。
答えにつまると、何か答えがでてくるまで粘って下さる雰囲気でしたが、時間も限られているので、テンポよく答えていく必要があると感じました。
実技
実技
1部屋目
肥満男性。麻酔導入でマスク換気困難。モニター画面を数秒見て、問題点を述べる。SpO2が徐々に低下しており、カプノグラフが閉塞性パターン。
マスク換気でtriple airway maneuverを説明して、実際にやる。試験官の先生が手を貸してくれました。
肥満男性。麻酔導入でマスク換気困難。モニター画面を数秒見て、問題点を述べる。SpO2が徐々に低下しており、カプノグラフが閉塞性パターン。
マスク換気でtriple airway maneuverを説明して、実際にやる。試験官の先生が手を貸してくれました。
その後声門上デバイスを使用して気道確保し、次にファイバーで気管挿管の流れ。もたもたしてしまい、挿管した後デバイスを抜く前に時間切れになってしまいました。
2部屋目
ACLS:PEAからVf、除細動の流れ。
胸骨圧迫は、どの部分を、どれくらいの深さで(5~6cm)、何回(1分間に100~120回)行うかを答えました。アドレナリン1mg、生食で後押し、上肢挙上、除細動器は二層性で、150Jでショック。研修医の先生に指導しながら、という設定で行われましたが、途中から自分で胸骨圧迫をし、パットを張るのと、薬剤投与は指示してやってもらい、実際除細動する際の周囲の確認は自分がやりました。
次に 新生児蘇生、発見時既に反応ない状態であり、自分1人。どうするか。
まずは自分でCPR。
3部屋目
ACLS:PEAからVf、除細動の流れ。
胸骨圧迫は、どの部分を、どれくらいの深さで(5~6cm)、何回(1分間に100~120回)行うかを答えました。アドレナリン1mg、生食で後押し、上肢挙上、除細動器は二層性で、150Jでショック。研修医の先生に指導しながら、という設定で行われましたが、途中から自分で胸骨圧迫をし、パットを張るのと、薬剤投与は指示してやってもらい、実際除細動する際の周囲の確認は自分がやりました。
次に 新生児蘇生、発見時既に反応ない状態であり、自分1人。どうするか。
まずは自分でCPR。
3部屋目
硬膜外麻酔・TEE
硬膜外麻酔は、胃全摘予定の60歳台の男性に行う。どこから刺すか、その理由は?チュービングは何センチ?清潔手袋をはめるところから実際にやりました。
硬膜外麻酔は、胃全摘予定の60歳台の男性に行う。どこから刺すか、その理由は?チュービングは何センチ?清潔手袋をはめるところから実際にやりました。
TEEは、シュミレーターで中部食道四腔像を描出し、僧帽弁前尖を指し示す。次に中部食道上行大動脈長軸像の描出を行う。大動脈長軸像の描出に手間取っていると、絵が出されて、頭側はどちらかと問われました。最後にTEEの禁忌を問われました。
4部屋目
腕神経叢ブロック鎖骨上アプローチ:実際にボランティアの方にエコーをあて、神経・血管・筋など解剖を答える。
次に模型にエコーガイド下で実際に穿刺。神経がある深さ、薬剤の選択、投与量、効果の持続時間、実際に薬剤を入れる際の注意点などを問われました。
次にスワンガンツカテーテルを右内頸静脈より挿入。どの部分を刺すか説明。実際にエコーガイド下で穿刺する手技を行う。穿刺したところで、ガイドワイヤーは何cm入れるか、ガイドワイヤーを入れる際何に注意するかを問われました。最後に右房圧から肺動脈楔入圧までの波形をグラフに自分で描きこみました。
腕神経叢ブロック鎖骨上アプローチ:実際にボランティアの方にエコーをあて、神経・血管・筋など解剖を答える。
次に模型にエコーガイド下で実際に穿刺。神経がある深さ、薬剤の選択、投与量、効果の持続時間、実際に薬剤を入れる際の注意点などを問われました。
次にスワンガンツカテーテルを右内頸静脈より挿入。どの部分を刺すか説明。実際にエコーガイド下で穿刺する手技を行う。穿刺したところで、ガイドワイヤーは何cm入れるか、ガイドワイヤーを入れる際何に注意するかを問われました。最後に右房圧から肺動脈楔入圧までの波形をグラフに自分で描きこみました。
実技試験は制限時間が各10分で、あっと間に終わってしまうという印象でした。もたついていると時間切れになってしまいます。
最後に、私は主に口頭試問対策に青本を活用させていただきました。口頭試問では、普段自分が出会う機会のない症例も出題されていますので、限られた時間のなかで青本に大変助けられました。ありがとうございました。
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