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2014年10月13日月曜日

体験談㉖(第53回麻酔科専門医試験)




◆筆記試験◆

A問題は通年どおり過去問が多いので8割とるのも可能かと思います。
過去問ではcmH2Oなのに、単位のみkPaに変更されていた問題が多く、
選択肢の内容は同じでも当日は戸惑いました。

B問題はギョッとする問題も結構ありました。
そのうち麻酔に問題が載ると思いますが、日赤の輸血ガイドラインからの出題があったのはびっくりでした。
試験範囲なのか疑問なのと、選択肢の作り方が悪問でした。
途中退室する人はかなり少なかったと思うので、他の人たちも手こずったのではないでしょうか。

A問題やB問題で、
Ehlers-Danlos症候群や脂肪塞栓について出たのが、その後のB問題やC問題に再び現れたりしたので、試験の合間にも復習するの大事だと思いました。

あと、これまた通年どおり、正解が多数ある不適切問題もありました。


◆口答試験◆

私は、日曜日受験でした。
部屋の外で症例についてのプロフィールを渡され、5分間読み込んでから入室。
症例1と2の設問はウロ覚えです・・。

症例1:左聴神経腫瘍
・MRIを見て診断名
・障害されている神経4本述べよ
・術前の問題点
・麻酔科医として得ておきたい術前情報
・手術体位について、麻酔科として有利な点、悪い点(気を付けるべき点)
・術後、舌がかなり腫れていた、考えられる原因と対処は
・ICU担当医にこの症例の注意すべき点を申し遅れ

症例2:悪性黒色腫の腰椎転移でオキシコドンとプレガバリン内服中。膀胱直腸障害がでてきたので腰椎手術することに。
・術前の問題点
・(何かもう1問くらい気がする)
・オキシコドンを他のオピオイドに置換する場合、何に、いつから置換するか

・術後の鎮痛はどうするか
・オピオイドの退薬症状について述べよ
・プレガバリンの副作用
・オピオイドの生体内利用率について説明せよ

接遇問題:口腔外科医との対話
頸動脈狭窄があり、脳梗塞既往ある患者、アスピリン内服中。
左口腔内腫瘍(だったかな?)に対する手術で、主治医はバイアスピリン継続したまま手術しようと思っている。また、経鼻挿管希望。

  • Q:バイアスピリン継続についてどう思いますか?
  • A:脳梗塞既往もあるので、出血コントロールが可能そうならアスピリン継続が望ましいと私も思います。(内服中止してヘパリン化、と言った受験者は、試験官にアスピリンを切るなと怒られたらしい)
  • Q:経鼻挿管は構いませんか?
  • A:出血、感染のリスクがあるので可能なら経口挿管、右口角固定にしてほしい。
  • Q:術野の邪魔になりませんか?
  • A:スパイラルチューブや経口RAEチューブもあるので、邪魔になりにくいようセットします。
と、ここで時間切れ。

試験管は優しい人だったようで、答が合っていそうな時にはウンウン頷いてくれていました。


◆実技◆

1)妊婦の脊椎麻酔、新生児の挿管

・穿刺部位、どうやって穿刺部位を探すか
・患者に話かけながら、まず局麻して、と言われるままに局麻のフリ
・局麻や脊麻に使用する薬剤名は聞かれず
・人形は刺しにくいから、と22G針でやることに。
・穿刺したらバックフローもちゃんと出る。薬剤注入で終了。

→産まれたこどもがApgar1点なんで挿管してください。満期産です。
・新生児の喉頭の解剖で、成人と異なる点を述べよ
・チューブサイズは?
・挿管してください(曲がりと直の喉頭鏡両方用意されいた)

2)DAM、輪状甲状膜穿刺

→喉頭鏡で挿管トライしたが無理、換気はできる。ここにあるもの何でも使ってどうにかしてください。
・もし口があくなら・・と喋っていたら「開きます」とのことなので、エアウェイスコープで挿管。
・他にはラリマ、ファイバー、ガムエラスティックブジーなどがあった記憶。

→色々試したら換気も困難になったため、輪状
甲状膜穿刺してください。
輪状甲状膜を指さしてください
・解剖学的にどこにあるか述べよ
・実際に穿刺しください
  ミニトラックとトラヘルパーが置いてあり、好きな方で。マネキンに挿入し、アンビューで換気して終了。
3)ACLS;麻酔中のPEA

・診断
・心マの早さ、深さは?
・投与する薬剤
・心マ中にすべきことを周りのスタッフに指示
・そのうちVfになり、ショックして終了
 (ちなみに、置いてあったのは二相性DC)

4)麻酔器の始業点検

ボンベ以外の点検項目、終わったら完了と言って終了。
ACOMAだったと思われる、古い麻酔器。
私の部屋は、中央配管からの圧が笑気が一番高くなっていたのと、酸素モニターが大気で23%になっていたのが、ひっかけなのか何なのか?
圧がおかしい、と言ったら正常の供給圧を酸素とそれ以外で言わされたから、設問の一部かも。


とりあえず、覚えているのはこんなところです。

筆記試験が終わった後、かなり気が抜けてしまいましたが、
口答試験対策にまとめファイルを活用させてもらいました。
コンパクトな大きさで軽いので、助かりました。

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