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2014年10月13日月曜日

体験談㉓(第53回麻酔科専門医試験)




筆記試験
試験勉強を何となく始めたのは、20141月くらい(試験8月前くらい)でした。
真剣に勉強しはじめたのは、5月くらいでした。(受験申請を終えた辺り)
筆記試験は、過去問をメインに勉強しました。
5年分を全体を3回。最近3年分は4回。
その中で、正答率の悪い問題は、更に2回ほど解きました。

まず、1回目は過去問のみで勉強し、
2回目から、間違えた問題について、まとめファイルを読みながら勉強させて頂きました。試験3ヶ月前くらいから、筆記試験原文集を手術室内に持ち込み、麻酔中は原文集。家では過去問で勉強しました。(苦手な分野の原文集から使用。すべては使い切れませんでした。すいません。)

計算問題は、いつまで経っても解ける気がしませんでしたが、直前(2-3週間前)に原文集の中の計算問題のみがまとまっている部分を集中的に勉強させて頂き、大変助かりました。

試験当日。私は昼食、飲み物を持参しました。
学会を通じてお弁当を注文されている方が多かったですが、受け取りに長い列が出来ており、持参してよかったと思いました。

過去問をそのまま覚えてしまっている問題もあり、マイナーチェンジに、かなり惑わされましたが、何とか合格できました。

口頭試問
口頭試問 30分(臨床問題2問、接遇1問)
実技試験4問ありました。
口頭試問→実技試験の順番で受験しました。

対策は、5月頃に、青本を使って過去問を勉強し、その後は、筆記試験の過去問に疲れた時などに時々、青本の想定問題を読ませて頂く形で勉強しました。実技試験については、過去に出た問題についてガイドラインの確認を行いました。

筆記試験後の1週間、夫(整形外科医)に試験官になってもらい青本で解答を自分で口で言う練習を行いました。

口頭試問はとにかく緊張してしまい、頭が真っ白になりました。
試験官の先生2名。ノート型パソコンが先生方の前にあり
パソコン上で採点しているようでした。
1人は優しい方でしたが、もう1人の方は高圧的な態度に感じました。

3才、70cm/9kg21トリソミーの子で、鼓室形成予定。睡眠時無呼吸ありといったことが事前に渡された紙に書いてありました。
聞かれたことは、

  • 術前評価で何を確認したいか?21トリソミーに合併する疾患は?
  • 心内膜床欠損ope後→術前に何を確認するか?しておきたい検査。それで何を見るのか?
  • 前投薬は、どうするか?(する/しない、その理由)
  • 導入中にSpO2低下→何を考えるか?どうするか?
  • 挿管チューブサイズ。
  • 術後、抜管後に、SpO2低下。呼吸状態悪化。→何を考える?どうする?
  • ICUに搬送します→申し送りをして下さい。

60才くらい(すいません、忘れてしまいました)人工膝関節置換術を全身麻酔+神経ブロックで施行。術中、特に問題なく、酸素5Lで病棟に帰室。

  • 考えられるブロック2種類
  • 術後、なぜ酸素投与をするのか?
  • 術後回診に行ったら、SpO2低下→どうするか?
  • 酸素マスクとインスピロンの違い
  • インスピロンでもダメな場合、次に何を使うか?
  • 考えられる原因。診断のための検査は?
  • ICUに搬送→申し送りをして下さい。

硬膜外麻酔で硬膜穿刺してしまった患者さんが術後に
激しい頭痛を訴えている。今後の経過の見通しも含めて患者さん本人にご説明

症例問題では、本当に、言葉が出て来ませんでした。
「あの、あ、あれ。。あの」みたいな感じです。
そして、追加で出された情報、驚くほどに頭に残っていませんでした。
(申し送りの際に、非常に焦りました)
そして、練習の時は、すぐに「これでいいんだよね?」と確認してしまったり、
試験官役も「うん、うん」と相槌を打ってくれていたので、答えられていましたが、
本番では「は?」「本当ですか?」(正解でも)「他には?」といった試験官からの言葉などに、
どんどん追い詰められ、自信がなくなり、答えられなくなる、という悪循環にはまってしまいました。
(正直、いまだに合格が信じられないくらいです)
この正解を言っていても、「本当ですか?」「他には?」という試験官からの言葉は、
別の受験日の方でも聞かれたそうです。
実際に、口に出して答える練習も有用だと思いましたが、
試験官役は、先輩医師などにお願いし、「なるべく相槌はなしでお願いします」と言ってから
練習した方がよかったかと思いました。

実技試験
各部屋に試験官2名。i-padを持っておられ、それで採点しているようでした。
全て、研修医に説明しながらやるようにと言われました。
ACLS(PEAVf)
麻酔器始業点検
CV(エコーで鎖骨下動脈、静脈、胸膜を描出。その後、人形で内頸静脈穿刺)
DAM(なんでも好きなもので挿管。その後、輪状甲状膜穿刺)

ACLSでは、波形の名前(PEA,Vf)、胸骨圧迫の場所、深さ、速さ。
呼吸のタイミング(1分間何回位)、薬剤(ボスミン、投与量)、
DCのJ数(二相性と単相性それぞれ)を試験官から追加で聞かれました。

CVでは、エコーで動脈、静脈と同定した理由。
高度バリアプレコーションと回答させ、更にその具体的な内容。
CV留置の深さ。固定はどうするか。を追加で聞かれました。

DAMでは、ファイバー、AWSなどのデバイスが置いてあり、
好きなものを使って挿管してくださいと言われました。(私はAWSを選択)
AWSは本体とイントロックを組み立てるところから。
輪状甲状膜穿刺では、2つキットが置いてあり、どちらでもいいと言われました。
(ちなみに、私は緊張のあまり、輪状甲状膜穿刺の単語が出てこなくなってしまい、
「輪状、輪状・・・輪状軟骨」と言ってしまい試験官に「はぁ?」と言われてしまいました。)

以上です。

次に受けられる方の参考になれば、幸いです。
本当に、まとめファイルを作って頂き、ありがとうございました。

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