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体験記⑤
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試験までの勉強した様子などをつらつら体験談として書かせていただきます。
本格的に試験勉強を開始したのは、2か月前から。それまでは、この青本が届いた5月からは日中の空いている時間に口頭試験の過去問および解答を眺めていただけで、なんとなく口頭試験の傾向をつかんでいた感じです。2か月前からは筆記試験の過去問を平日仕事が終わってから1時間ほど解いていたのですが、昨年の過去問を1年分解くのに2週間ほどかかってしまいました。それ以降は、いっそ開き直って過去問を何も考えずひたすら解いて解いて反射神経を養うことに専念しました。こなした過去問は5年分。5年分の根拠は、出題委員である上司がとりあえず5年分やれば大丈夫とアドバイスをくれたからです(あとから聞いたら根拠はないとのこと)。5年分を一通りやり終わったのが試験本番2週間前。それからは仕事が終わってから3時間ほど勉強し2日で1年分を解くことをノルマにして、試験2日前までに5年分を1通り、さらに前日は1日で5年分を解いて、合計3回5年分の過去問を解きました。他の先生よりも僕がアドバンテージがあるとしたら普段から小児(含心臓症例)および帝王切開症例に当たることが多く、今回改めて勉強することがなかったこと、あとは統計に関してもこれまでに勉強せざるをえない状況があり、またICU・救急もローテでそれぞれ2年以上いたので過去問をやっていても特に困らなかったことが挙げられます。
昨年からの傾向のようですが、「2つ選べ」問題が増えてきたことから、単なる反射神経問題から少しづつ難しくなってきており、テスト終了後はもっとしっかりとやっておけばよかったと思ったのですが、実際に試験会場にいた人たちの手ごたえもあまりなかったようなので、もう一回受ければまあ受かるだろうくらいの気持ちでいられました。B問題、C問題は相変わらず難しいビミョーな問題なので、日常行っていることの根拠を普段から確認しておき、また手術室内に存在しているものを確認しておくといいかもしれません。
口頭試験に関しては口頭試験の過去問の傾向(大量出血対応、肺塞栓対応、空気塞栓対応、神経麻痺対応などといったトラブル編、麻酔管理:脳外、呼吸器、心外、ウロなどといったちょっといつもと違う編など)を確認し、ほとんど経験のないペインに関しては、筆記試験での知識の確認とオピオイドの復習をし、ブロックについては腕神経叢・TAP・星状神経節・坐骨神経のみにヤマをはり、それ以外が来たらごめんなさいという状況で当日を望みました。実際には、1、陳旧姓心筋梗塞後の脳出血患者の緊急麻酔で、①追加の術前検査と問題点②ステントについて(それぞれの特徴といつから手術をしてよいか③術後合併症について④術後の脳血管攣縮の予防について。2、高齢者の帯状疱疹(写真にて診断させる問題)①初期治療、②TAPブロックについて、③オピオイドを使用するなら何を使うか2種類答える問題、③トラマドールについて、④セロトニン症候群について。3、17歳女子の側弯症手術当日に咽頭痛と発熱あり、どうするか、整形外科主治医とディスカッションしろ、との問題。結局、セロトニン症候群が分からなかったのですが、あとは何とか解答でき終了。セロトニン症候群が近年の大きなヤマであったことはのちのち知りました・・・。
実技は、4種目。①鎖骨下静脈穿刺に先がけエコーで鎖骨下動脈・静脈・胸膜を同定させ、結局はエコーガイド下で内頚静脈ラインを確保、②ACLS(PEA対応)、③DAM(換気は可能、AWSやBFなど好きなもので気道確保しろという問題。口頭の質問は挿管がAWS、BFなどでも不可の場合はどうするか?(手術中止と解答しましたが、たぶんよかったようです)、④麻酔器始業点検(これは全員やることになっているようでした)。
多くの方が、サイト等で書かれているように基本的には面接・実技は答えさせる方向に持っていっていただける先生がほとんどのようですが、そうでない試験管もちらほらで、その点では運のよいめぐり合わせだったと思います。ちなみにACLSは筆記試験の1週間後(つまり実技の1週間前)に受講しました。。
まわりに専門医試験を受ける者がいない環境で日常業務に引き回されながらも最低限の勉強で今回無事に合格できたのは、青本のおかけ以外なにものでもないです。意外に試験会場でもっている人がほとんどいなくてそれにびっくりでしたが、青本がなかったら間違いなく合格できませんでした。本当にありがとうございました。感謝感謝感謝です。
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