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2013年10月13日日曜日

体験記⑯


筆記試験
東京会場で受験しました。荷物が重いのも嫌だったし、一日がかりの試験の少ない休み時間に資料を見たりするのも疲れるだろうと思って、勉強道具は一切持って行きませんでした。休み時間には確かに勉強する気にはなりませんでしたが、遅刻しないように早め早めに移動したのもあって、待ち時間が結構あり、やっぱり少し資料を持ってくれば良かったかな、とも思いました。まとめファイルを持っている受験生、結構いました。TOC有明の最寄り駅の国際展示場駅を降りたら、麻酔科専門医受験生風な人=1、なんかコスプレみたいな人やどうみても受験生じゃなさそうで東京ビックサイト方向に押し寄せる人=9って感じでした。彼らの行く先の方が専門医試験会場よりずっと楽しそうでした。受験生は150人ぐらいでしょうか。麻酔科学会の教育委員長の先生が、携帯鳴ったら失格だからオフしてねとことあるごとに連呼していました。


女子はオフィス防寒慣れしているのか体温調節の物品を持っている人が多かったように思いますが、近くの男性はあまりそういう準備をしていなかったのか、途中から寒そうにしていて試験官に空調調整をお願いしていました。長い試験ですから体調管理品は大事だなと思いました。
A問題は例年に比べて特別難しいという感覚はありませんでした。B問題からだったでしょうか、別冊で写真だけの冊子が配られるようになりました。近年X2問題(合っているものを2つ選べのような問題)が増えている傾向は明らかなので、昔の「12は確実に○だから、あとは3か5だよな」的な思考はできず、それぞれの選択肢に対して明確に○×が付けられるようにしておこうというのは、過去問を勉強する受験生は皆思っていたと思います。しかし私だけでしょうか、BC問題で特に、従来の3つ選べ①123②234③345④125⑤145の選択肢で、X2問題より答えやすいはずなのに、該当する答えがない。「これって削除問題じゃなかろうか…」と思うことが時々ありました。いや私がイマイチだからでしょう、きっと。
筆記は総じて難化傾向は継続、合否ラインを、合格率が下がりすぎないように調節しているのではないかと思われる試験内容でした。

口頭試問・実技試験
神戸で朝集合だったので、前日入りしました。ポートピアホテルが高いのと受験生が沢山いて朝ご飯の会場から緊張してしまうという過去の受験生体験記を読んで、三宮駅近くの他のホテルに泊まりました。受験生風の人は確かにほとんどいなくて、朝ご飯もゆっくり食べられたので、朝早く起きるのが苦ではない方には正解かと思います。控え室が同室だったのは40人ほど、自分よりずっと年上の先生が多いように見えたのは緊張のせいでしょうか。過去の体験記で口頭実技の服装はスーツばっかり、とありましたが以外とスーツは6割ぐらいでした。控え室から試験会場へドナドナされるまで30分ぐらいでしたが、また携帯、iPad電源オフの話。トイレ行かれる方は挙手をと言われるんですが、皆緊張からかトイレ行きまくり。30分間に3回行っている人もいました。同じ組で試験会場へ連れて行かれるのは3人なので、ほとんど待ち時間はありません。

試験内容は体験記③④⑥の方と同じです。
口頭試問
部屋に入る前にメモを渡され5分読める。メモ可。
症例1)ちょっと肥満の高齢女性、6日前に転倒して大腿骨頸部骨折してから入院中。6ヶ月前に狭心症に対して冠動脈ステント挿入術を受けている。バイアスピリンとチクロピジンを内服している。人工骨頭置換術が予定された。

ホテルの部屋(狭い)に面接官二人が着席している。
)あっ面接官は二人とも優しそうな人だな、良かった…
官)それではこちらでは口頭試問です。症例の紙は読めましたね。
)はい
官)この症例の問題点を5つあげてください
私)(5つ?オープン質問で他には?他には?と答えられなくなるまで延々と聞いてくる形式じゃないのか…楽ちんだな)はい、高齢であること、軽度の肥満があること、転倒して臥床期間が6日あり下肢静脈血栓症のリスクがあること、狭心症の既往があること、ステントが入っていて抗血小板薬を飲んでいるので術前にこれらをマネジメントしなければならないこと、です
官)はい、では通常のレントゲン、採血、心電図以外に追加したい検査を5つ述べてください
私)(また5つか、いいな〜)はい、①下肢静脈エコー、②Dダイマー、③運動負荷心電図、あ、骨折で運動負荷はできないでしょうから薬剤負荷シンチか、受賞前の労作時胸部症状の聴取か、冠動脈CTでも良いです。④6ヶ月前のステントの場所や種類とかの詳細の情報が欲しいです⑤SASを疑う所見やエピソードがないか聴取します
官)この患者さんのように、冠動脈ステントの入っている患者さんの抗血小板薬を周術期どうしますか?
私)はい、止めなければ出血のリスクや麻酔法の制限、止めれば周術期にステント内血栓症のリスクがありますので、患者さん毎の血栓症のリスクと、術式毎の出血のリスクを考えて、止めるか止めないかを決めます。
官)止めることにした場合、代替療法としてどんなものがありますか?
私)抗血小板薬の代わりになるというエビデンスはありませんが、へパリンを10,00015000単位/日で持続静注、APTTを正常の1.5倍〜2.5倍でコントロールすることが多いです。


症例2 高齢女性、ACEARBと利尿薬を内服。僧帽弁形成術
症例の問題点を5つ述べよ
追加したい検査を5つ述べよ
導入時に血圧が下がりましたが原因と対処は
人工心肺後、エコーでこのような画像が見られました(M弁位から極太逆流ジェット)どうしますか
人工心肺から離脱する際に気をつけることを述べてください
復温中に膀胱温32度、食道温35度です。どうしますか
遮断解除後ST上昇し血圧が下がりました。何が考えられますか
心外麻酔をあまりしない病院の人には大変かもしれませんが、いつもかけている人にとっては楽ですね。

症例3 シバリング
若い女性のラパロ婦人科手術。出血少量。術後シバリングを起こしています。35度。手術を担当した婦人科医師の質問に答えて下さい。
これは痙攣ですか?←こんなこと聞く産婦人科医いますかね?
原因は何ですか、治療はどうしたら良いですか
家族が心配しているのですがどう説明したら良いですか
口頭試問の部屋は解答に試験管はうんうんうなづいてくれてあっという間に終了し、残りの雑談時間が沢山余りました。職場のことなど色々話になりましたが、それでも最後[えーと、はい。シーン。]みたいな感じで役員の人の時間コールを待つ感じになりました。


実技試験 
いずれも試験管2人。一人を研修医と思って口に出して説明しながらやるようにと。
意識下径鼻挿管。右上葉枝123の同定
ACLS
エコーガイド下内頸静脈カテ挿入。斜角筋間法腕神経叢ブロック画面の出しかた
麻酔機点検 ボンベはないのでチェックしなくて良いと言われる。余剰ガス吸引配管はないのでそれもチェックしなくて良いと言われる。一通りやるが、リークやチェックで引っかかる場所が見つからず焦る。試験管は「大体いいんだけど、1カ所見ていない部分があるんです」と言って考える時間をくれるが焦ってしまいもう思いつかずタイムアップ。後から考えたら呼気吸気弁でした。

まとめファイル購入者の筆記試験合格率99%ってすごいですね!

 筆記試験の過去問網羅具合が素晴らしく、使いやすかったです!

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