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2013年10月13日日曜日

体験記⑮

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筆記試験は過去問を5年分×3回くらいやりました。
本格的にやり始めたのは6月くらいからです。最初はとっつきにくいですが、どんどんやるうちにパターンが見えてきます。あとは長いオペの間に青本眺めていました。
A問題が過去問100問で、BC問題が新問各50問です。A題で点を取って逃げ切るのが正攻法かと思います。
私も自己採点では、A問題が約8割、BC問題が約5割くらいの出来で、合計67分くらいでした。
以前から言われているように、6割が合格点なのだと思います。終わった瞬間には落ちたーと思うのですが、案外受かっていますね。
マークシートなので、塗間違いには要注意です。200問もあるので、だんだん何が何だか分からなくなってきます。
私も1つずれてたりしてかなり焦りました。



口頭試問に関しては青本をみました。筆記試験が終わってからなので、2週間くらいしかやってません()
やって思ったのは、去年の口頭試問の問題が、今年の筆記に出てきてたなーということです。
筆記の前に口頭試問の問題にも目を通しておくべきでした(p_-)
筆記試験でガイドラインからの出題が多かったので、改めてガイドラインを見直しました。

試験会場はホテルのフロアを貸し切って、各部屋からベッドなどを取り払った状態でした。
試験官の先生お二人は、一見怖そうに見えましたがどちらも優しく、答えに行き詰ると「たとえば・・」とか「そうですね。」という風に
相槌を打って下さり、噂に聞いていたようなつらい雰囲気ではありませんでした。
2日目午後の試験で、
①中年女性。リウマチでプレドニン10mg/日の内服をしている。最近手のしびれが悪化し、頸椎の後方固定術を行うことになった。
 Q:MRIを提示。さし棒を渡され、異常所見を説明してください。
   ⇒頸部前屈、後屈の写真だったので、「前屈で環軸椎の亜脱臼があります。」と震える声で答える・・。
    「いいですよ。」と言ってもらい、途端にリラックス。
 Q:周術期で注意する点はなんですか。
   ⇒ステロイドカバーと挿管の注意について知っていることをつらつらと喋る。
 Q:意識下ファイバー挿管をすることになりました。手順や使用する薬剤について答えてください。
 Q:3点固定で腹臥位にするときに気を付けることを5つ答えてください。
 Q:術中にMEPを記録します。麻酔はどんなふうにしますか。
 Q:術中に気を付けることは何かありますか。
 Q:術後に起こりうる合併症は何かありますか。

②乳がん患者?でケモ中。足に痛みが出て夜も眠れない。NSAIDsを使用しているが効果がない。
 Q:脊椎のMRI写真が出てきて、異常所見を説明してください。
 ⇒神経根のあたりに何かあるんだけど、なんて説明していいか言葉が出てこず、「このあたりに・・おそらくメタだと思いますが・・」と
 しどろもどろに答える。「うん。リンパが腫れてますね。そこは・・・」と説明してくださるが、再び緊張で耳に入らず。
 Q:こういう痛みをなんと言いますか。
 ⇒神経因性疼痛??不安げに答えると「いいですよ。」と言ってくださる(>_<)。あっているかはわからないけど、その心遣いに感謝!!
 Q:この痛みの特徴は何ですか?
 ⇒「電撃痛とかピリピリするとか・・」詰まると「他には?」「・・」「灼熱感とかアロディニアですね。」「あー!!」と思わずうなずく。 
 Q:薬物治療を行うとしたら、どんなふうに治療しますか。
 ⇒漠然としていてよくわからなかったが、WHOのラダーや5原則について喋る。
  NSAIDsで効果がないので、弱オピオイドを使うか、補助薬を加える。
 Q:鎮痛補助薬にはどんな種類がありますか。4つ答えてください。
 ⇒抗うつ薬、抗痙攣薬、ステロイド、抗不整脈薬
 Q:オピオイドで治療をすることになりました。先生だったら何の薬をどれくらい使いますか。
 ⇒実はペイン・緩和未経験なので具体例は出てこず(爆)。ただ知っている薬のMSコンチンを10mgと答える。
  レスキューはどうしますか?と言われ、やはり具体例出てこず。試験官もわかってくれているようで、ではどんなふうに考えますかと言われ、
  「1日量の1/6の量。散剤や液体、坐剤などを使います」と答える。
 Q:副作用について述べてください。

③接遇問題:腹腔鏡下胆のう摘出術の患者。挿管後の嗄声について聞きたいことがある。
  Q:声楽家なので声が出ないと困る。どれくらいの頻度でおきるのか?
   ⇒具体的な数字は出てこないが、あまり多くはないと説明(爆)
  Q:なんとかマスクがあるって聞いたんですが、それだと挿管しなくていいんですよね?
   ⇒ラリンジアルマスクですね。LASCをするためには挿管が必要であるが、その理由について説明。
    もしどうしても挿管したくないということであれば、傷は大きくなるが開腹手術にするという手がありますよ。
    ただ確実なのは挿管なので、安全のためには挿管を勧めますが・・という感じで説明。



やはり経験のないことは喋れないもんだなと反省。実際にやっているかどうかを試されているのだと強く感じました。
完璧に答えられなくても、知っていることや、普段の自分のスタイルを出せばきちんと評価してくださるようです。
表面だけでなく、実際の診療のつもりで練習した方がよいですね。

実技試験は4つ。どんどん進む。これまたみなさんお優しい印象。
①鎖骨下動静脈・胸膜をエコーで説明。内頸静脈からのCV留置。バリアプリコーションについて説明(ガイドライン通り)。
②ACLS PEA⇒Vf 除細動まで
③絞扼性イレウスの緊急手術。迅速導入。
④麻酔器の始業点検


以上、拙い文章ではありますが体験記でした。
運が良かっただけかもしれませんが、試験官の方々は噂に聞いていたような冷たい感じではありませんでした。
部屋を出るときには、「頑張ってくださいね。」と励ましていただき、「その言葉だけで、ほんと私がんばれます!」と思わず泣きそうになりました。
忙しい中での勉強はつらかったけど、自分の力の足りなさを痛感し、やってよかったなと思います。せっかく勉強癖がついたので、これからも精進すべく頑張りたいと思います。

最後に、青本ほんとうに役に立ちました。口頭試問に関しては2週間しかやっていないので、青本なかったら、何にも喋れなかったと思います。
ほんとうにありがとうございました。これからも参考にさせていただきます。

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