51回麻酔科専門医試験 症例1−2【帯状疱疹】

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【症例1−2】
55歳の男性。数日前から右肺部にピリピリした痛みを自覚、眠れないほどの痛みとなり、受信となった。

質問
１）帯状疱疹の診断

①診断を述べて下さい。
２）帯状疱疹のプライマリケア
①初期治療について述べてください。
②抗ウイルス薬の投与量を決定するにあたって最も注意しなければならないことを述べてください。
③帯状疱疹患者に使用する鎮痛薬とその代表的な副作用について述べて下さい。
３）帯状疱疹の神経ブロック治療について
パラシクロビル2000mg/日を5日間、アセトアミノフェン2400mg/日を14日間処方し、再診とした。再診時、皮疹は水疱形成していたが、痛みはVASで90mm、痛みのため睡眠障害を認めました。
①神経ブロックを検討することになりましたが、有効と考えられる神経ブロックを2つ述べてください。
②答えた神経ブロックの合併症について述べて下さい。
４）帯状疱疹後神経痛の治療について
神経ブロックを3ヶ月あいだ継続したが、痛みはVASで80mm、痛みのため睡眠障害を認め、洋服を着替えることがとても辛く、入浴もできないと言っています。
①患者が自覚しているこの特徴的な痛みは何ですか。
②プレガバリンの投与を検討した。投与量の決定にあたって評価が必要な検査は何ですか。
③プレガバリンの副作用3つ述べて下さい。





55歳の男性。数日前から右肺部にピリピリした痛みを自覚、眠れないほどの痛みとなり、受信となった。

質問
１）帯状疱疹の診断
①診断を述べて下さい。

• 帯状疱疹（Th6~7あたり？）

２）帯状疱疹のプライマリケア
①初期治療について述べてください。

• 抗ウイルス薬の投与
• NSAIDsの処方やVit.B12の処方など

②抗ウイルス薬の投与量を決定するにあたって最も注意しなければならないことを述べてください。

• 腎機能障害患者、高齢者では精神神経症状が現れやすいので注意（クレアチニン・クリアランスに応じて投与間隔延長や投与量を決定する）

③帯状疱疹患者に使用する鎮痛薬とその代表的な副作用について述べて下さい。

• ロキソプロフェンなどのNSAIDs：胃粘膜障害　腎機能障害　（汎血球減少）
• アセトアミノフェン：肝機能障害　消化性潰瘍・気管支喘息の増悪のリスク　など

３）帯状疱疹の神経ブロック治療について
パラシクロビル2000mg/日を5日間、アセトアミノフェン2400mg/日を14日間処方し、再診とした。再診時、皮疹は水疱形成していたが、痛みはVASで90mm、痛みのため睡眠障害を認めました。
①神経ブロックを検討することになりましたが、有効と考えられる神経ブロックを2つ述べてください。

• 硬膜外ブロック
• 肋間神経ブロック

②答えた神経ブロックの合併症について述べて下さい。

• 硬膜外ブロック：硬膜外穿破　硬膜外血腫・膿瘍　チュービングすれば血管内、くも膜下への迷入　神経損傷
• 肋間神経ブロック：局所麻酔薬中毒　気胸・血胸　感染　神経損傷

４）帯状疱疹後神経痛の治療について
神経ブロックを3ヶ月あいだ継続したが、痛みはVASで80mm、痛みのため睡眠障害を認め、洋服を着替えることがとても辛く、入浴もできないと言っています。
①患者が自覚しているこの特徴的な痛みは何ですか。

• アロディニア

②プレガバリンの投与を検討した。投与量の決定にあたって評価が必要な検査は何ですか。

• 腎機能評価（腎排泄のため）：クレアチニンクリアランスなど

③プレガバリンの副作用3つ述べて下さい。

• 眠気
• 運動失調
• 福祉
• 振戦
• 集中困難など