さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年5月3日木曜日
まとめ:産科合併症②HELLP症候群
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□基礎知識
・妊娠高血圧症候群の最重症型
・Hemolysis:溶血 Elevated Liver Enzymes:肝酵素上昇
Low Platelets:血小板減少 の頭文字をとったもの。
・進行する場合はDICや腎不全、ARDSや脳出血のリスクもあるため、患者や家族への説明も行なっておく。
□症状
・蛋白尿と高血圧が最も多い(それぞれ87%、85%)
・上腹部、心窩部痛(40〜90%)
・嘔気・嘔吐(23〜84%)
・頭痛(33〜60%)
・視覚障害(10〜20%)
・黄疸(5%)
※特異的な症状はないため、臨床症状から疑い、検査する。
□検査・診断
・溶血(顕微鏡)
・T-bil≧1.2mg/dl
・AST>70IU/l ALT>40IU/l LDH>600IU/l
・血小板<10万/μl(DIC合併除外のため、フィブリノゲンやFDP、D-dimerやPT、APTTを測定する)
□治療・管理
・妊娠高血圧症候群の管理に準ずる。
・週数や母体、児の状態、重症度などを考慮し、分娩時期を決定する。
・手術にあたっては、FFPや血小板、RCCなどの輸血準備をしっかりと。
・マグネシウムの投与は分娩後24〜48時間は継続する。
・輸液の過剰により肺水腫をきたしやすいため注意する。
・溶血に対してはハプトグロビンを投与する。
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