さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年5月11日金曜日
まとめ:心臓合併症関連①
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□冠動脈疾患とステント(既出)
・POBA(plain old baloon angioplasty)後2週間は急性のエラスティックリコイルや血栓形成の可能性が高いため、アスピリンを投与しながら2~4週間待って行う
・BMS(bare metal stent)も留置後2週間は血栓が高頻度に形成される。4週間を過ぎるとステント内血栓の頻度が低下。留置後4週間は2剤併用抗血小板療法(アスピリン+クロピドグレルやアスピリン+チクロピジン)を行った後に、待機手術を行う。
・DES(drug eluting stent)留置後は6ヶ月過ぎると周術期心血管合併症のリスクが低下するが晩期血栓症が問題となるため、最低12ヶ月は2剤併用抗血小板療法を行い、その後待機手術を施行するべきとの勧告が出されている。いずれのPCIでもアスピリンは原則的に周術期も継続。
・非心臓手術での予防的PCIの有用性は否定的。
要するに・・・
・POBA:2剤併用で4週まて
・BMS:2剤併用で4週まて
・DES:2剤併用で12ヶ月まて
いつやるにしろアスピリンは継続。
□術前の冠動脈再建の適応
・LMT病変、3枝病変の安定狭心症
・高リスクの不安定狭心症、non-STEMI
・STEMI
・LAD含む2枝病変でEF50%以下、あるいは非侵襲検査で虚血を示した症例
□心血管系の検査
・心電図
・運動負荷心電図
・Holter心電図
・心エコー
・負荷心エコー(ドブタミン)
・負荷心筋シンチ(ジピリダモールやアデノシン)
・冠動脈造影
・冠動脈CT
※運動負荷が不可な患者に薬剤負荷エコーやシンチを行う。
□機能的予備力(1METは安静時の基礎代謝率)
◯低機能予備力:運動能力が4METs未満
・料理
・ゆっくりなダンス
・3〜5km/hでの1〜2ブロックの平地歩行
◯中等度機能的予備力:運動能力が4METs以上
・1階分の階段を休まず登れる
・6.4km/hr(4mile/h)での平地歩行
・短い距離の走行
・掃除や皿洗い
・坂道も登れる
◯高機能的予備力:激しいスポーツができる。
□参考文献・書籍・Web
1)MGH麻酔の手引き p19-36
2)患者術前評価・管理の手引き p41-66
3)合併症麻酔のスタンダード p47-53
4)麻酔科シークレット第2版 p237-242
5)麻酔科トラブルシューティングAtoZ p53-120
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