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2012年5月19日土曜日

まとめ:心臓弁膜症(非心臓手術):総論


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基礎知識
・抗生物質の普及でリウマチ性の弁膜症は激減している。
・代わりに加齢による弁の石灰化による弁膜症(特にASなど)が増えている。
・重症の弁膜症はそれだけでACC/AHAのガイドラインで高度リスク因子⇒予定手術では非心臓手術よりも先に弁膜症の手術が優先される。



術前のチェックポイント
運動耐容能の評価(4METsあるか)
心不全症状(呼吸困難、運動耐容能低下、下腿浮腫、肝腫大など)の有無
・心電図
心エコー:左室壁運動や弁膜症の評価
胸部レントゲン:心拡大、胸水、肺うっ血など
・冠動脈病変が疑われる場合はCAGなど
・採血:凝固能や肝腎機能障害がないか
・抗凝固薬、抗血小板薬の内服状況、術前中止予定など確認。

麻酔(共通)
・特に優れた麻酔方法はない。
・フェンタニル中心の麻酔では循環動態は安定するが、術後呼吸管理が必要
・脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔の効かせすぎは循環動態への影響が大きくなるので気をつける。
症状のある中等度以上の弁膜症では侵襲的なモニタリングを行う。動脈ラインや中心静脈カテーテル、重症な場合は肺動脈カテーテルなどを用いる。
・手術で邪魔にならなければTEEも挿入し、壁運動の低下や前負荷、後負荷、収縮能、拡張能のチェックを。

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