さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年5月22日火曜日
まとめ:熱傷患者②各論−1:治療
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□熱傷治療の詳細
●呼吸・気道管理
・軽症例を除いて全例酸素投与を行う。COヘモグロビン濃度を測定(COオキシメータ必要)
・気道熱傷があれば、初期の大量輸液とあいまって急速に浮腫が進行し気道閉塞を来すため、早めに挿管したほうが安全(たとえ患者が無症状でも)。
・咳、流延、嗄声、発声障害、嚥下障害がある場合は、気道狭窄のリスクが高い。特に閉鎖空間で受傷した場合はリスク大。
・顔面熱傷や口腔内〜鼻咽頭のすす、喘鳴なども気道熱傷・浮腫を示唆する。
・早期の気管切開は気道狭窄と感染の原因となり、特に頭頸部に熱傷がある場合は禁忌となる。
・胸部広範囲の重症熱傷では拘束性換気障害を生じ、減張切開が必要になる。
●輸液管理
・ショックに対して初期からの大量輸液が必要。
・膠質液は血管透過性が正常化しはじめ、なおかつ低蛋白血症が進行する受傷後12時間移行に開始し、膠質浸透圧の維持に努める。
・補液量の計算式
Parkland(Baxter):乳酸リンゲル4ml×体重(kg)×熱傷面積(%)
・計算での輸液量の半分を熱傷後最初の8時間で、残りを次の16時間で投与。これ居合にも1日の維持輸液量を投与。血行動態が安定するまで輸液を行う。
・輸液療法の目標は、血行動態の安定化と尿量を1ml/kg/hrとすること。
・十分な輸液でも不安定な場合はカテコラミンも投与する。
・SvO2、乳酸値などは酸素需給バランスの判断に有用。CVは原則として熱傷部を避けるが、やむを得ず損傷部から挿入する場合もある。フロートラック®やプリセップ®も有用
●体温管理
・低体温になりやすいため、環境温を適切に保る。
・創部の被覆や輸液、輸血、消毒液の加温を行う。
・温風式加温装置(Bair Hugger®など)も有用。
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