お知らせ

・57回版(最新)については”こちら"を参照
・55回の皆様の報告は"こちら"を参照
・55回の体験談については"こちら"を参照
・54回の結果と皆様の報告は”こちら”を参照
・54回の体験談については”こちら”を参照
・53回の結果と皆様の報告はについては”こちら”を参照
・53回の体験談については”こちら”を参照
52回試験の結果の詳細・感想については”こちら”、体験談は”こちら”を参照。
おすすめの本の紹介は”こちら”を参照。

2012年5月3日木曜日

まとめ:フルストマックへの対応


52回まとめファイルについての最新情報は こちら から
51回専門医試験の体験記については こちら から
51回まとめファイル購入者の方々の結果と寄せられた声は こちら から
お問い合せ、体験談、筆記試験採点結果は classicanesthesia2@gmail.com まで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




フルストマックとして扱うほうがいい症例
緊急患者(特に外傷患者)
意識障害があり病歴、食事などの状況がわからない場合
・腸閉塞、胃切除後、食道裂孔ヘルニアなど、消化管に異常がある患者
腹腔内巨大腫瘍(卵巣腫瘍など)
・大量の腹水
妊婦(議論はあり)
・重症糖尿病
・透析患者



フルストマックの場合の前処置
①胃管による事前の吸引(ただし、下記の患者は、嘔吐を誘発したり、血圧上昇や頻脈、頭蓋内圧の上昇を来す場合を考慮して行わないほうが良いかもしれない)
・意識障害患者
・虚血性心疾患患者
・頭蓋内圧亢進がある患者(クモ膜下出血や脳出血、水頭症など)
②H2拮抗薬やPPIの投与
(H2拮抗薬は現在胃内にある胃液のpHは変化させない)
③メトクロプラミドの投与(腸閉塞患者では用いない)

全身麻酔導入方法
意識下挿管か迅速導入のいずれか。気道確保困難が疑われる患者では意識下が無難だが、上記のようにバイタルサインや頭蓋内圧上昇のリスクを考慮して決定。
・議論はあるが、当院では頭部挙上
輪状軟骨圧迫(これも議論あるが・・)。力は3〜4kgで(^^ゞ
・小児では徐脈予防にアトロピン(0.02mg/kg)を投与する。また、誤嚥予防とチューブサイズの変更が必要ないように、はじめからカフ付きを使用したほうがよい)。


誤嚥させてしまった場合の対処(最悪)
あわてない(^^ゞ
・まず頭低位(議論あり)にして、顔を横に向ける
・太めの吸引チューブで口腔内、咽頭内を吸引
・気管挿管を行った後、吸引
気管支ファイバーで観察し、固形物の除去や気道内の清掃を行う。
・誤嚥による症状が強ければ(喘鳴、低酸素血症、頻脈、肺コンプライアンス低下など)、術後も呼吸管理を行う。生食やアルカリ性洗浄液による気管支肺胞洗浄は効果がないと言われている)
抗生物質は耐性菌発生予防の観点からも基本的には必要ないらしい。
・胆汁や腸液の逆流が疑われる場合には、グラム陰性菌による肺炎のリスクがあるため、広域抗生物質の投与開始、喀痰培養の結果を待つ。
術後はレントゲンやCTを撮影。酸素投与を。
・2時間以内に症状や徴候がなければまず問題ない(らしい)。
とは書いているものの、明らかに誤嚥していればレントゲン、CTとって、ICUに入室させて、抗生剤投与して呼吸管理してしまいますよね・・・・(^^ゞ



□参考文献・書籍・Web
1)MGH麻酔の手引き p372 560
2)麻酔への知的アプローチ p112, 177 366 539
3)麻酔科シークレット p110
4)麻酔科研修チェックノート第3版 p270
5)麻酔科トラブルシューティングAtoZ p136-138
6)麻酔科トラブルトラブルシューティング p215



0 件のコメント:

コメントを投稿