お知らせ

・57回版(最新)については”こちら"を参照
・55回の皆様の報告は"こちら"を参照
・55回の体験談については"こちら"を参照
・54回の結果と皆様の報告は”こちら”を参照
・54回の体験談については”こちら”を参照
・53回の結果と皆様の報告はについては”こちら”を参照
・53回の体験談については”こちら”を参照
52回試験の結果の詳細・感想については”こちら”、体験談は”こちら”を参照。
おすすめの本の紹介は”こちら”を参照。

2012年4月30日月曜日

まとめ:大動脈遮断による生理学的影響


52回まとめファイルについての最新情報は こちら から
51回専門医試験の体験記については こちら から
51回まとめファイル購入者の方々の結果と寄せられた声は こちら から
お問い合せ、体験談、筆記試験採点結果は classicanesthesia2@gmail.com まで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




胸部、腹部大動脈瘤置換術で行う大動脈遮断は、腎機能、心機能をはじめさまざまな生理学的影響を及ぼす。

血行動態に対する影響
動脈圧上昇
後負荷増大(心機能正常なら十分に耐えられる)
心拍出量低下駆出率低下左室壁張力上昇
腎血流量低下(腎動脈下遮断でも)
中心静脈圧、肺動脈圧楔入圧上昇
冠血流量増加



代謝に対する影響
全酸素消費量減少
全二酸化炭素産生量減少
全酸素利用減少
混合静脈血酸素飽和度上昇
アドレナリン、ノルアドレナリン濃度上昇
代謝性アシドーシス

腎動脈上下での遮断の腎臓に対する影響
腎動脈上での遮断
腎血流量の著しい低下が起こる。コレステロール塞栓の可能性も高く、腎灌流が悪化する可能性は高い。冷却による腎保護や、人工心肺回路を使用した選択的灌流が行われることもある。遮断前にマンニトールやフロセミドの投与が通常行われる。
腎動脈下での遮断
腎動脈下での遮断でも腎血管抵抗の増大、腎血流の低下(30%前後の低下)が見られ、微小塞栓などにより腎灌流が悪化し、尿量が減少する可能性がある。 十分な輸液でも尿量が減少する場合は、マンニトール、フロセミドなど投与する。





□参考文献・書籍・Web
1)麻酔科専門医認定筆記試験問題解説集各年度
2)MGH麻酔の手引き p420,427
3)手術別麻酔クイックメモ p136-141
4)心臓血管麻酔マニュアル p292-299

0 件のコメント:

コメントを投稿