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2012年4月25日水曜日

まとめ:喉頭けいれん


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種々の原因(主に気道の刺激)により生じる反射性の声帯の部分、または完全閉鎖。不完全閉塞では喘鳴や狭窄音(ヒューヒュー)が聴取できるが、完全閉鎖では無音。
呼吸はシーソー様呼吸となる。
最悪の場合、心停止にまで至ることがあるので早急な対処が必要!



喉頭けいれんの発生リスク高
小児(特に6歳未満)
・喫煙患者
・気管支喘息患者
・最近の上気道感染
・ラリンジアルマスク
・気管挿管

発生しやすい時期
小児の緩徐導入
・導入直後、挿管直前、抜管直後(特に興奮期)
浅麻酔時の気道刺激、手術刺激

有害となる刺激
・分泌物や血液、吐物
・刺激の強い吸入麻酔薬(イソフルラン、デスフルラン)
・経口、経鼻エアウェイ
・喉頭鏡操作
・浅麻酔時の刺激(痛みや腹膜牽引など)

症状
・結果としての低酸素血症、高二酸化炭素血症。
・さらに結果としての血圧上昇、頻脈
・解除までが長引くと、血圧低下、徐脈、心室性不整脈、心停止・・・。
・他の合併症としては陰圧性肺水腫など
特に小児では危険!

対処
・軽症であれば、100%酸素投与、麻酔深度上昇、刺激の除去で改善することが多い
・すぐに解除されない場合は持続的に陽圧(5〜10cmH2O程度)をかけつつ、下顎挙上などの気道確保。
・それでも解除できない場合(特に完全閉塞の場合)は静脈麻酔薬(プロポフォール)や筋弛緩投与(スキサメトニウム0.15〜1mgやロクロニウム)を行う。
・挿管した場合は、再抜管時にも要注意。


陰圧性肺水腫(Negative Pressure Pulmonary Edema)について
上気道が閉塞または狭窄した状態での吸気努力により、過剰な陰圧が胸腔内に生じることで肺水腫を発症したもの。誘因となる陰圧の発生から3〜150分以内に発症する。
・通常の胸腔内陰圧は−5〜−10cmH2Oであるが、上気道閉塞時には-50~-100cmH2Oにまで達する陰圧が発生する。
・治療は、まずは気道閉塞の解除。通常肺水腫は12〜24時間で軽快する。
それまでは酸素投与やCPAPなどの維持療法を行う。
重症の場合は挿管し、人工呼吸管理(PEEP使用)を行う。
基本的に利尿薬は必要ない。





□参考文献・書籍・Web
1)MGH麻酔の手引き p342-343
2)合併症麻酔のスタンダード p4,6
3)麻酔への知的アプローチ p491
4)麻酔科エラーブック p2
5)麻酔科シークレット第2版 p56, 403
6)麻酔科トラブルシューティング p207
7)麻酔科トラブルシューティングAtoZ p338-339 など

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