さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年3月4日日曜日
48回麻酔科専門医試験:口頭試問1-2
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55 歳の女性。身長 150cm、体重 80kg。クッシング病に対して
経蝶形骨洞下垂体切除術が予定された。高血圧と糖尿病を合
併している。
質問
1) 術前評価と管理
①この患者の術前状態における問題点を列挙してください。
②一般検査以外に術前に必要な検査を挙げてください。
2) 周術期管理
①麻酔導入において注意する点を述べてください。
②術中麻酔法及びモニターとして何を選択し、術中管理で注意
すべき点を説明しなさい。
3) 術後管理
①主な術後合併症を列挙してください。
4) 周術危機期管理
①術後に尿量の著明な増加を認めた。何を考えますか。
②どのように対処しますか。
1) 術前評価と管理
①この患者の術前状態における問題点を列挙してください。
・肥満
・高血圧⇒コントロール状況チェック
・糖尿病⇒上記と併せてIHDのリスクファクター
・クッシング病⇒電解質異常の可能性 (高Na、低K血症)
②一般検査以外に術前に必要な検査を挙げてください。
・呼吸機能検査
・心エコー
・血液ガス
2) 周術期管理
①麻酔導入において注意する点を述べてください。
・気道確保、挿管困難の可能性があるため、事前の挿管補助具の準備
・チューブはRAEチューブかスパイラルチューブで
②術中麻酔法及びモニターとして何を選択し、術中管理で注意すべき点を説明しなさい。
・まれに大量出血(私は短時間に4000ml出たことがあります・・・Σ(゚д゚lll))することがあるため念のための動脈ラインと末梢ライン。特にこの患者は肥満があるために緊急でモニター追加することが困難な可能性もあるため。施設によってはCVCを留置することも。
・ACTH分泌障害がおこることがあり(特に腫瘍摘出後)、術中にステロイド補充が必要なることもある。
・術後だけでなく術中にも尿崩症を起こす場合がある。
3) 術後管理
①主な術後合併症を列挙してください。
・尿崩症
・髄液漏
・副腎不全
・(鼻)出血
・DVTによる肺塞栓
・・・など
4) 周術危機期管理
①術後に尿量の著明な増加を認めた。何を考えますか。
・抗利尿ホルモン減少による尿崩症
②どのように対処しますか。
・バゾプレシンの投与
(参考文献)
1.手術別麻酔クイックメモ:南江堂 pp42-43
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