さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年3月15日木曜日
46回麻酔科専門医試験:口頭試問 症例4
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生後4週の満期産男児。身長60cm、体重3.5kg。1週間にわたる嘔吐を主訴に来院した。肥厚性幽門狭窄症の診断で手術が申し込まれた。
質問
1)術前評価
①この患者の術前評価に必要な情報を列挙しなさい。
②この症例の手術時期について説明しなさい。
2)麻酔法および術中管理
①麻酔導入方法について述べてください。
②術中管理について述べてください。
3)術後管理
①術後鎮痛の方法を具体的に説明しなさい。
4)周術期危機管理
①術後回復室にて無呼吸発作が起った。どのように対処しますか。
1)術前評価
①この患者の術前評価に必要な情報を列挙しなさい。
・電解質(Na,K,Cl)
・尿量
・先天性奇形の有無(特に心奇形)
・血液ガス
②この症例の手術時期について説明しなさい。
※この疾患は内科的緊急であっても外科的な緊急ではない。
・電解質補正と脱水の補正を行なってから(Kの補正は尿量が確保されてから最後に行う)
Na:130mEq/l以上 K:3.0mEq/l以上 Cl:85mEq/l以上
尿量1〜2ml/h以上
2)麻酔法および術中管理
①麻酔導入方法について述べてください。
・導入前に胃管を挿入し(挿入されていると思うが)、胃内容物をよく吸引しておく。左側臥位で行うと効果的
・輪状軟骨圧迫を行いながら急速導入もしくは意識下で挿管
②術中管理について述べてください。
・幽門切開時は粘膜穿孔の危険があるので、筋弛緩を十分に効かせておく。
・術後は術前からのアルカローシスによって脳脊髄液のpHが変化し、これに過呼吸も加わって、術後無呼吸になることがあるので、抜管後も十分な看視を行う。
3)術後管理
①術後鎮痛の方法を具体的に説明しなさい。
・執刀前、終了時に、切開部に局所麻酔薬を投与する。
・覚醒前よりアセトアミノフェン(10~15mg/kg)座薬を投与する。
4)周術期危機管理
①術後回復室にて無呼吸発作が起った。どのように対処しますか。
・酸素投与、気道確保、必要なら再挿管を行い、電解質をチェックする。
・電解質や他の血液犬sなで異常がない場合は、中枢性疾患(脳出血)を鑑別する。
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