52回まとめファイルについての最新情報は こちら から
51回専門医試験の体験記については こちら から
51回まとめファイル購入者の方々の結果と寄せられた声は こちら から
お問い合せ、体験談、筆記試験採点結果は classicanesthesia2@gmail.com まで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
75歳女性。身長155cm、体重68kg。右変形性膝関節症に対して膝関節置換術が予定された。口蓋垂付近に直径約2cmの良性腫瘍がある。本人は全身麻酔を希望している。3年前、左膝関節置換術術後に肺塞栓症を発症した既往がある。
質問
1)術前評価と管理①この患者の術前状態における問題点を、重要と思われる順に列挙して下さい。
②術前に必要な検査を上げてください。
2)麻酔法および術中管理
①麻酔法を選択し、その理由を説明して下さい。
②ヘパリンを用いる場合、硬膜外カテーテルの挿入、及び抜去はいつ行いますか?
3)術後管理
①術後鎮痛方法を具体的に説明して下さい。
4)周術期危機管理
①術中、突然急激に血圧と呼気終末二酸化炭素分圧が低下し、心室性不整脈などが出現した。何が生じたと考えられますか?またその時の対応はどうしますか。
1)術前評価と管理
①この患者の術前状態における問題点を、重要と思われる順に列挙して下さい。
・口腔内腫瘍
・PEの既往
・肥満
・高齢
②術前に必要な検査を上げてください。
・一般採血、凝固系検査
・下肢静脈エコーあるいは造影CT
・心エコー、スパイロなど
・咽頭ファイバーで腫瘍の詳細を観察、可動性の有無など
2)麻酔法および術中管理
①麻酔法を選択し、その理由を説明して下さい。
※本人の希望よりも腫瘍による気道閉塞などのリスクを考慮するのであれば、凝固系のコントロール(ヘパリン中止、ACT測定など)してからCSEA。
※全身麻酔 ;硬膜外血腫のリスクなし。ただし、術後鎮痛をしっかりとしないと、肥満もあることから、呼吸器合併症のリスクが上がる可能性あいr。
※硬膜外麻酔併用全身麻酔 しっかりとした鎮痛ができる
・挿管は口腔内腫瘍が邪魔になりそうなら、意識下挿管を試みるほうが安全かと思われる。
※大腿神経持続ブロック+坐骨神経ブロック+LMA全麻の施設もあるようです。
②ヘパリンを用いる場合、硬膜外カテーテルの挿入、及び抜去はいつ行いますか?
・挿入はヘパリンを手術室搬入(硬膜外穿刺)の4〜6時間前に中止。搬入時にACT測定。
・術中ヘパリン使用するなら穿刺後1時間たってから。
・抜去はヘパリン中止後4時間程度あけて行い、再開は1時間あけてから再開する。
3)術後管理
①術後鎮痛方法を具体的に説明して下さい。
・硬膜外チューブを留置していれば0.2%ロピバカインとフェンタニルによるPCEA
・ないならフェンタニルによるIVPCA
4)周術期危機管理
①術中、突然急激に血圧と呼気終末二酸化炭素分圧が低下し、心室性不整脈などが出現した。何が生じたと考えられますか?またその時の対応はどうしますか。
・心筋虚血で心停止やVf(肺血流低下)
・肺塞栓症
※対応
・術者に知らせ、応援を呼ぶ
・純酸素
・TEE挿入(禁忌がなければ)し、診断
・各種昇圧剤使用、輸液でバイタルの維持に努める。
・施設によれば手術室で肺血管造影など
・最悪PCPS
0 件のコメント:
コメントを投稿