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58歳男性。身長162cm、体重73kg。睡眠時無呼吸症候群に対して、口蓋垂軟口蓋咽頭形成術が予定された。麻酔導入後、マスク換気ができることを確認してから、ベクロニウム8mgを静注した。研修医が2回気管挿管を試みたが失敗し、麻酔科専門医に交代した。
質問
1)術前評価と管理①本症例の問題点を列挙してください。
②挿管困難を予想される客観的な評価方法や所見はどのようなものがありますか
2)麻酔法および術中管理
①挿管困難の場合の気道確保はどのように行いますか
②確実に気管挿管が施行された後にバッグが押せなかったり、気道内圧が高くなった時は何を考えますか。
3)周術期危機管理
①もし静脈麻酔薬および筋弛緩薬を投与した後に挿管・換気困難に陥った場合はどう対処しますか
1)術前評価と管理
①本症例の問題点を列挙してください。
・肥満
・SASの存在
②挿管困難を予想される客観的な評価方法や所見はどのようなものがありますか
・睡眠時無呼吸症候群
・極端な上顎切歯の突出
・小顎
・下顎を最大に前方へ出した場合の切歯の位置が上顎よりも前に出ない(アイーンができない)upper lip bite test。
・Mallampati分類classⅢ以上
・頸部後屈制限
・甲状オトガイ距離3cm以下
・短く太い頸
・顎が胸につかないなど
2)麻酔法および術中管理
①挿管困難の場合の気道確保はどのように行いますか
※基本的にはDAMアルゴリズムを参考にしてください。
・換気は可能なようなのでAWSやトラキライト、GEB、LMA、スタイレットスコープなどの気道確保デバイスを用いて挿管を行う。
②確実に気管挿管が施行された後にバッグが押せなかったり、気道内圧が高くなった時は何を考えますか。
・気管支痙攣や喘息発作、チューブの屈曲、分泌物による閉塞など
3)周術期危機管理
①もし静脈麻酔薬および筋弛緩薬を投与した後に挿管・換気困難に陥った場合はどう対処しますか
※DAMアルゴリズムを参照のこと。
・緊急事態!応援の麻酔科医を呼ぶ。
・LMAの挿入を試みる。挿入成功し換気ができるならLMAを通じての挿管を試みる。
・LMAの挿入、換気も不可能であれば緊急の気管切開、もしくは輪状甲状間膜穿刺し、ジェット換気を試みる。
・現在はスガマデックスがあるため、急速拮抗も試みておく。
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