さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年2月17日金曜日
50回麻酔科専門医試験:口頭試問 症例3−2
52回まとめファイルについての最新情報は こちら から
51回専門医試験の体験記については こちら から
51回まとめファイル購入者の方々の結果と寄せられた声は こちら から
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23 歳の男性。左橈骨骨折に対して観血的整復固定術が予定された。術前
検査で特に異常所見なし。手術室にはセルフチェック機構を持たない麻酔
器が設置されている。
質問
1) 麻酔器について
①麻酔器の始業点検における日本麻酔科学会の指針・ガイドラインが示す
12 項目のうち10 項目以上を挙げて下さい。
②医療ガス配管設備によるガス供給の点検事項について述べて下さい。尚、
この手術室は中央配管によるシステムが設置されています。
③図を示す。それぞれのピンインデックスは何ですか。
④中央配管酸素の供給圧はいくつですか。
⑤患者呼吸回路、麻酔器内配管のリークテストについて説明して下さい。
⑥ 3.5 L の酸素補助ボンベの充填圧が100 kgf /cm2 でした。毎分5L で酸
素供給を再開した際に、使用できる時間はどのくらいですか。
⑦麻酔器に設置された酸素補助ボンベの圧が最低どのくらいになったら、未
使用のものと交換しますか。
⑧未使用亜酸化窒素の補助ボンベの最高充填圧はいくらですか。
2) 接遇問題
この患者は気管挿管による全身麻酔が行われましたが、術後に前歯が欠け
ていることが分かりました。あなた(受験者)が患者さんの佐藤太郎さんに説
明することになりました。佐藤さんがすでに部屋で待っていて、その部屋に入
っていくところから始まります。では、始めて下さい。
1)麻酔器について
①始業点検ガイドライン
1.補助ボンベ内容量および流量計
2.補助ボンベによる酸素供給圧低下時の亜酸化窒素遮断機構およびアラームの点検
3.医療ガス配管設備(中央配管)によるガス供給
4.気化器
5.酸素濃度計
6.二酸化炭素吸収装置
7.患者呼吸回路の組み立て
8.患者呼吸回路、麻酔器内内観のリークテスト及び酸素フラッシュ機能
9.患者呼吸回路のガス流
10.人工呼吸器とアラーム
11.麻酔ガス排除装置
12.完了
②ガス供給の点検事項(中央配管)
・ホースの目視点検ともれがないか
・接続を確認後、ガス供給圧を確認(酸素供給圧4±0.5kgf/cm2。亜酸化窒素、空気はこれよりも約0.3kgf/cm2低い)
・ノブおよび浮子の動きの点検
・低酸素防止機構(純亜酸化窒素供給防止装置付き)があれば作動をチェック
・酸素のホースアセンブリを外した際のアラームと亜酸化窒素が遮断されるか。
③ピンインデックス
1:酸素 2:亜酸化窒素 3:空気
④中央配管酸素の供給圧
4±0.5kgf/cm2(これ、読み方がわからないんですが・・・)もしくは0.39±0.049Mpa。
⑤リークテストについて
1.新鮮ガス流量を0または最小流量に
2.APL弁を閉め、患者呼吸回路先端を閉塞
3.酸素を5〜10L/min流して回路内圧を30cmH2Oにする
4.そのまま10秒間内圧が保たれるのを確認
5.APL弁を開き、回路内圧が低下することを確認
⑥残り酸素使用時間
最高充填圧は150kgf/cm2。今100。
つまり今ボンベ内には100×3.5=350㍑の酸素あり。
5㍑/分なので70分は使用可能。
⑦補助酸素ボンベの交換時期
10kgf/cm2以下になれば直ちに交換
⑧未使用亜酸化窒素ボンベの最高充填圧
亜酸化窒素は常温で気体と液体が混在するので、枯渇寸前まで内圧は一定。
その圧は20度で約50kgf/cm2
2)接遇問題
歯牙損傷の説明
1.自己紹介
2.説明相手の確認
3.今回気をつけていたが歯牙損傷が起きてしまったことを伝え謝罪
4.(おそらく術前にリスクは説明していると思われるが)なぜ起きたかを説明。
5.歯科受診できることを説明
※場合によっては喉頭鏡ではなく、覚醒時に強くバイトブロックを噛むことで歯牙損傷が起きることもあるので、場合による。
6.現時点でのわからないこと、質問を受けつける。また、いつでも質問してよいことを伝える。
を簡単な言葉と自分の言葉で。
・・・・でよいでしょうか・・・?
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