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2018年11月5日月曜日

57回麻酔科専門医口頭・実技試験体験談53



口頭試問〜
1問目5歳、男児、101cm,33kgくらい、虫垂炎に対して緊急腹腔鏡手術を行います。
Q:一般検査以外に術前に知りたい情報は?3つ答えてください。
A:やや肥満が考えられるし、気道確保困難のリスクがないか。特にSASの症状の有無、マランパチーを確認します。最後の食事、飲水時間を確認します。最近の感冒症状の有無について確認します。
Q:子供において大人と比較した際に麻酔時に注意すべき生理学的特徴を3つあげてください。
A:気道が短いこと、分布容積が大きいこと、血圧が脈拍数に依存していること。
Q:喘息の既往のある子供でした(スライドに既往や、詳しい経過について記載されてました)。3ヶ月前に発作の既往あり。普段は吸入薬のみ使用。(それ以外は特記事項なかった気がします…)じゃあ麻酔計画を具体的に教えてください。
A:迅速導入で、ミダゾラム、レミフェンタニルで導入します。維持はAOSで。チューブは5mmのカフ有りで。
Q:術中、気腹直後からspo2の低下ありました。どうしますか?
A:片肺挿管になってないか、聴診で確認します。あとは呼吸回路に異常ないか確認するなど?
Q:喘息発作でした。どう対応しますか?
A:吸入麻酔を深くする、気管支拡張剤の投与など。
Q:術後鎮痛に腹直筋鞘ブロックを行います。穿刺部位など含めて口頭で詳しく説明してください。腹部の写真に番号が振ってあるものを提示しながら。
A:すみません、あまり記憶してません。
薬の名前、濃度、容量まで詳細に述べさせられました。
2問目 50代女性。卵巣手術で全身麻酔歴あり。その際に術中覚醒、PONVの既往あり。耳鼻科でESSの予定。
Q:麻酔計画は?
A:TIVAによる全身麻酔で。BISをモニタリングし、術中覚醒を予防します。
Q:全身麻酔で手術になり、導入も終わって耳鼻科医が局麻中に血圧が200を超えました。何を考えてどう対応しますか?
A:局麻に添加されたエピネフリンによる高血圧、浅麻酔などを考え、耳鼻科医に局麻を一旦止めてもらう、降圧剤の投与、麻酔薬の投与量見直しなど行います。
Q:降圧剤で血圧は落ち着きました。じゃあ手術が始まったのですが、再度血圧が200を超えてしまいました。どう考えて対応しますか?
A:浅麻酔や、ルートの異常がないか確認します。また血圧に対しては二カルジピンの投与を行います。
Q:麻酔薬は十分に投与されており、ルートにも異常はなさそうでした。二カルジピンを投与しても血圧に変化はみられませんでした。どうする?
A:異常高血圧を示す疾患を考慮します。具体的には甲状腺機能亢進症や褐色細胞腫など挙げられます。
Q:血圧は高いままだけどどうする?
A:フェントラミンの静注を行います。
Q:フェントラミンの投与で血圧は落ち着きました。耳鼻科医はこのまま手術継続しても良いか聞いています。どう対応しますか?
A:緊急を要する手術ではなく、褐色細胞腫の疑いがあるため手術の延期を提案します。
Q:手術は一旦中止になりました。精査をしたら副腎に腫瘍が見つかり、褐色細胞腫の診断で今度は泌尿器科で手術を行うことになりました。術前に知っておきたい事を3つあげてください。
A:手術前の血圧コントロール、血糖コントロール、褐色細胞腫のホルモン型など。⇨心エコーもあれば見ておいた方が良いよねと後から言われました。
Q:麻酔計画は?
A:凝固などに問題がなければ硬膜外麻酔併用の全身麻酔(TIVA)で。cvcやフロートラックなどのモニタリングも。
すみません、この後は記憶してません。
実技試験
実技は1問目か80代女性の脊柱管狭窄症合併の大腿骨頭置換術を予定している方に対してのルンバールをマネキンに対して行う。
薬は0.5%の等比重ブピバカインを2.5ccくらい。穿刺部位はL3/4あたりで。
入らなかったけどやり方とか対応が合ってればオッケーと言われました。
2問目はフルストマックの50代男性に対する気道確保。術前の気道確保困難の評価法を3つあげてください。
マランパチー、頚椎の後屈制限の有無、upper lip bite testなど。試験官の先生が私のマランパチー評価をしてくださいと言われ、開口し舌を最大限に突出させてくださいとお願いした上でしっかり見えたのでマランパチー1と評価しました。1なら何が確認出来ますかと別の先生に質問され、口峡、口蓋垂、口蓋帆が確認出来た事を伝えました。
その後は具体的な迅速導入の方法を聞かれ、実施しました。




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