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2014年10月13日月曜日

体験談②(第53回麻酔科専門医試験)



記憶があいまいなところが多々ありますが、ご了承ください。

    筆記
東京会場で受験しました。知り合い同士で受けに来ている人を羨ましく眺めつつ、音楽聞きながら自作のノートを流し読みして待ち時間をつぶしましたが、あんまり頭に入りませんでした。
女性の受験者が多く、BCの間はトイレが混みすぎてて行けなかったので、水分は控えめにしたほうがいいかもしれません。
本題ですが、ACは比較的過去問が通用しましたが、Bは新しい問題ばかりで1問目から諦めそうになりました。とにかく、わかるところや過去問と同じ問題はとりこぼさないようにしました。試験終了後の場内のざわつきが尋常じゃなかったので、みんな同じ感想なんだなとホッとしましたが、あまりできたとは言えず、不安なまま東京をあとにしました。


    口頭

  • 1例目は肥満の40代男性。最近ふらっとする人の緊急のラパ胆。

CTと採血結果をぱーっとモニターに映され「いつでも戻ってみることができます。」と言われながらも問題が矢継早に出題されて、戻って確認するという発想が出来ませんでした(これが落とし穴)。導入に何を使うか、術中の血圧上昇への対処、降圧剤を使ったあとどのくらい待つか、術後抜管しない場合の鎮痛薬・鎮静薬は何を使うか、など聞かれました。「ふらっとする」というエピソードから頭か心臓が来ると思っていたので、術中の血圧上昇の原因がさっぱり思いつかず「麻酔が浅いとか、でしょうか・・・。」みたいなことを答えた程度で脳内パニック状態。その後「フェントラミンで降圧することにしました。」という試験官の言葉でやっと最初に見たCTで副腎が腫れていたことに気付き、「最後にここまでの経緯を外科医に引き継ぐつもりで説明してください。」と言われたところで「血圧上昇は、副腎が腫れているので褐色細胞腫が疑われます・・・。」としどろもどろに話しました。

  • 2例目は70代男性、S状結腸穿孔の緊急手術後。

ノルアド流しながらICUに行くところ。まず人工呼吸器の波形が2つ提示され(去年も似たような出題があったと思います)、PCVはどちらかを問われました。PCVVCVの利点を2つずつ(1つしか言えませんでした)、あとはARDSに準じた人工呼吸管理の設定等を聞かれました。

  • ロールプレイ問題は挿管困難だった甲状腺術後、頚部が腫れている患者の抜管をしたがる外科医を説得するというシチュエーションでした。 
ロールプレイは抜管しない理由(気道閉塞のリスクがあるから)、どうなったら抜管していいか(リークテストしてOKだったら)、抜管時に注意することは(DAMに基づいた準備)等について答えました。

3問とも似通っていて、ある意味良心的な出題だったと思いますが、褐色細胞腫に気付かなかったら落ちてたかも、と思います・・・。

    実技

  • ACLS(AsystoleからのCPR→VFでショック1回かけて終了)

ポイントを話しながら行うスタイルでした。体験談から2分間心マすることを覚悟で行ったんですが、30秒も押してません。全部言ってもらったからもういいよ、という感じでした。すごく優しい試験官でした。

  • エピ&新生児の挿管

カイザーのエピ、どこから刺すかという問いから始まって、清潔手袋の付け方、ドレープのかけ方、抵抗消失法での硬膜外腔の確認の仕方、チューブはどのくらい入れるか、新生児の口腔~気管の解剖学的な特徴などを聞かれました。試験官がとてもいい人で、かなり誘導尋問してくれました。

  • 経鼻ファイバー挿管&輪状甲状間膜穿刺

普段殆どファイバー挿管なんてしないので、しかもファイバーも自施設のものと違い、かなりテンパりました。なんとか気管に入りましたが、「チューブの位置が正しいかどうかどうやって確認しますか?」と聞かれ「聴診で左右差がなければ・・」と答えたものの「他には?」と再三聞かれ、出てきませんでした。Xpとかですか?すみません、殆どやったことが無くて・・・。穿刺も研修医の頃に外科で1回やったかどうかで、こちらも自信はありませんでしたが、場所と手順は間違えずにできました。が、ガイドワイヤーひん曲げてしまったので、おそらく気道ではないどこかに迷い込んだんでしょう・・・。

  • TAPブロック&腕神経叢ブロック鎖骨上法&TOFモニター

分はこのセクションは0点だと思うので、聞かれたことだけ書きます。生身の模擬患者に対しTAPブロックの実施部位をエコーで出す。皮下脂肪は?外腹斜筋は?内腹斜筋は?と問われるので「一番上です。」「その下です。」などと答える。薬の注入部位も聞かれました。鎖骨上法もエコーで出して、鎖骨下動脈と神経叢はどれか聞かれました。その後コンニャクに対し模擬エコーガイド下ブロック施行。
TOFモニターの貼り付け位置を2か所聞かれ、それぞれ貼る。
お恥ずかしながら、TOFモニター、使ったことないんです・・・。あまりの出来なさに試験官に「まあ、TOFモニターあんまり使わないよね~。」と同情されたくらいです。ブロックも経験がないので、エコーを当ててあの4層構造がキレイに出てきて逆に驚いたくらいです・・・。


以上より、完全に落ちたと思って神戸から帰ってきたので、どうして合格したのかさっぱりわかりません。
どれも合格ラインは67割くらいということでしょうか。
受験されたみなさん、お疲れ様でした。
そしてsalaryman-anesthesiologist生、本当にありがとうございました。

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