さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年6月2日土曜日
まとめ:HIT(ヘパリン起因性血小板減少)
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□基礎知識
・ヘパリン使用患者の3%程度で発症する。
・ヘパリンの中止で急速に回復する。
・Ⅰ型(非免疫学的機序)とⅡ型(免疫学的機序)があり、後者は重篤
・Ⅰ型は発症が比較的早くヘパリン開始後2〜5日。Ⅱ型はそれ以降。
・Ⅱ型では血小板の著明な減少とともに、全身の血栓傾向を生じる。
・Ⅱ型の確定診断はHIT抗体陽性。
・Ⅰ型では血小板減少は少し(10〜20%程度)にとどまるが、Ⅱ型では10万以下や50%以上の減少を認める。
・ヘパリンを2〜3週間から数ヶ月中断すれば、多くの場合抗体は消失し、CPBに対する短時間のヘパリン化は可能となる。
・ヘパリン代替薬として低分子ヘパリンやヘパリノイド、アルガトロバンなどがある。
・ワーファリンは服薬当初に血栓傾向を増悪させることがあるため、他の抗凝固薬と必ず併用する。
□治療例
・疑ったら即刻ヘパリン中止!
・ワーファリンは他の抗凝固薬と併用(抗トロンビン薬を1日以上使用したのちに開始)し、PT-INRが治療域に入ったらワーファリン内服のみに変更する。
・アルガトロバン(スロンノン®)を使用する場合は2μg/kg/minで開始する。APTTをモニターする。
□参考文献・書籍・Web
1)レジデント初期研修用資料 内科診療ヒントブック p223-224
2)SICUpearls p326-327
3)血液凝固、抗凝固、線溶系が分かる本 p24, 164
4)心臓血管麻酔マニュアル p59
5)心臓麻酔ポケットマニュアル p72
6)心臓手術の麻酔 p246 555
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