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2012年5月21日月曜日

まとめ:脊髄損傷②


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麻酔管理総論
・術前評価は通常のものに加え、損傷部位や麻痺の程度、拘縮や褥瘡の有無、DVTのチェック、特に気道の評価はしっかりと行う。
・急性期でも局所麻酔や末梢神経ブロック、脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔は禁忌ではないが、体位とりと効果判定が困難であったり、血圧低下が問題となることもあり難しいことが多い。
・全身麻酔の維持は吸入麻酔でもTIVAでも慣れたものでよい。

□急性期の麻酔管理
多発外傷に対する手術(開放骨折や胸腹腔内出血など)や脊椎損傷自体への脊椎固定術が行われる。
・脊髄浮腫は受傷後24時間後から高度となるため、脊椎固定術は24時間以内に行われる。早期手術により、早期リハビリが可能となる。
・数人の麻酔科医で協力して行うのが望ましい。
・低血圧を呈することが多いので、動脈ラインはモニターする。他にも必要に応じて中心静脈ラインや肺動脈カテーテルを留置する。
・脳出血などによる頭蓋内圧亢進がなければ、ケタミンによる導入が望ましい。麻酔薬の必要量は減少するため、少量より用いる。
徐脈に対してはアトロピンで対処する。
・急性期でも頚椎手術では出血は少ないが、胸椎や腰椎では大量出血になることが多いため、自己血回収装置を使用したり、希釈性自己血輸血などを行う。
・術中脊髄への圧迫で高度低血圧、徐脈をきたすので、他の原因が否定的であれば、術者に伝え圧迫を解除してもらう。


□慢性期の麻酔管理
・四肢の手術、胆石、膀胱結石などの手術が多い。
・疼痛などの自覚症状に乏しいので、気づかれた場合にはすでに重症化していることがあり。
自律神経過反射は、損傷後数十年たっても生じることがあるため無麻酔は原則として禁止。異常高血圧にはニカルジピンやニトロプルシドなどで対処、徐脈に対してはアトロピンを使用する。
・必要に応じて十分な輸液や輸血を行なってから臨む。
・麻酔法自体に禁忌事項はない。
・体位取りには注意が必要。特に拘縮や褥瘡がある場合。
・膀胱結石などの手術で脊髄くも膜下麻酔を行う場合はTh10まで効かす。無痛でも穿刺部位に局所麻酔をしっかりと行う。
・局所麻酔で手術を行った場合、効果が切れると自律神経過反射が起こることがあるため、術後も注意が必要になる。持続神経ブロックや持続硬膜外麻酔は反射の抑制に有用。






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