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2012年5月8日火曜日

まとめ:ペースメーカー患者


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※ペースメーカーは心強い味方であると同時に、麻酔科の精神的なアレルゲンです(爆)

文字の意味
1番目:刺激部位。O:なし A:心房 V:心室 D:両方
2番目:感知部位。O:なし A:心房 V:心室 D:両方
3番目:反応様式。O:非同期 I:抑制 T:同期 D:両方
4番目:心拍数調節の有無。O:なし R:調節機能あり
5番目:多部位刺激機能 O:なし A:心房 V:心室 D:両方



周術期によく用いられるモード
AOO VOO DOO:非同期刺激。電気メスによる干渉を防ぐために用いられる。
AAI VVI DVI :最低心拍保証のために用いられることが多い。
DDD:通常最も用いられているモード

術前チェックポイント
・ペースメーカーの適応疾患(SSSや房室ブロックなど)と依存度
・植込み位置の確認(現在はほとんど胸部)
・機種とプログラムモードの確認(ペースメーカー手帳参照)
ペースメーカー業者の立会い依頼と動作確認
・経皮ペーシングや経静脈ペーシングの念のための準備。

術中管理
・マグネットモードは機種により動作がさまざまであり(多くは非同期ペーシングに移行)、現在は業者立会いのもと再プログラミングされることが多い。
・一般には患者の心拍数より高頻度の非同期ペーシングに再プログラミングすることで電磁干渉を回避できることが多い。ただし、患者の自己頻拍が多い場合には非同期ペーシングによりR on Tからの心室性不整脈が起こりうるということは念頭においておかなければならない。
・心電図モニターは、ペースメーカーの放電を見つけられるように、フィルタリング機能を切っておく。
・術中は聴診器やパルスオキシメータ、動脈ラインなど、確実に心拍数をモニターする。
・術後は再びもとの設定に再プログラミングする。
電気メス使用時の注意点
・可能なら用いない。
モノポーラーよりバイポーラメスや超音波メス(ハーモニックなど)がよい。
・ペースメーカー本体から15cm以内での使用は禁忌
電気メスと対極板の間に本体を入れない
・モノポーラーを用いる場合は最小時間、最少エネルギーでの使用を要請する。

ペースメーカー不全
出力がおかしい
・スパイク自体がない。
・リードが断線している
・バッテリーが切れている
・混線している(心房への出力を心室リードが誤ってセンスする)
補足がおかしい
・スパイクはあるが、それに続く心筋脱分極が見られない
不適切なセンシング(アンダーセンシング、オーバーセンシング)
アンダーセンシングは、いわゆる”空気が読めない人”。まわりの行動に気づかず、不適切な時に刺激をする。
オーバーセンシングは、いわゆる”気にしすぎる人”。まわりの関係のない刺激に対しても過剰に反応して、活動を抑制してしまう。ちなみに私はオーバーセンシングな人間です(^^ゞ


□参考文献・書籍・Web
1)MGH麻酔の手引き p31-33
2)SICUpearls p177-178
3)患者術前評価・管理の手引き p89-90
4)合併症麻酔のスタンダード p59-64
5)麻酔の達人 p255-261
6)麻酔科シークレット第2版 p453-459
7)麻酔科トラブルシューティング p98-99




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