さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年4月13日金曜日
まとめ:喫煙患者について
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いろいろ意見や議論があるが、とにかく禁煙させる!
□ポイント
・長期喫煙患者では、術前に症状や検査の以上がなくても、術後肺合併症(無気肺、肺炎、低酸素血症、気管支痙攣など)が増加する。
・突然の禁煙で気道の線毛運動が改善し、一過性に気道分泌物、喀痰が増加したり、気道の過敏性が増悪したりすることがあるが、それでも禁煙の作用は欠点より利点が多い。
・喫煙により生じる一酸化炭素は、酸素の組織への移行を障害する。
・ニコチンは心拍数を増加させ、末梢血管を収縮させる。
・肺機能が低下しているような症例では、術前より呼吸器訓練を行う(特に上腹部手術や開胸手術において)
□喫煙の影響
・1日10本以上の長期喫煙患者では術後肺合併症が2〜5倍増加する
・手術直前まで喫煙していれば、非喫煙者と比較して術後肺合併症のリスクが5.5倍になる
・気道の分泌物、喀痰が増加し、線毛運動も低下する。
・細気管支の炎症を起こす。
・クロージングボリュームの増加
□禁煙の効果
・2時間でも血中ニコチン濃度の低下
・18時間:CO濃度が低下し酸素解離曲線が正常化(喫煙により左方移動しているため、右方移動する⇒組織の酸素化の改善)
・24時間:IHDのリスクが減少
・数時間〜48時間以内:血中ニコチン濃度、CO濃度の低下〜正常化
・2〜3日以内:気管、気管支の線毛運動が改善
・2週間以内:喀痰量は正常に戻る
・6〜8週間以上:術後肺合併症リスクが低下すると言われている。
□術後は・・・・
・早期離床
・十分な鎮痛
・気管支拡張薬や去痰薬の吸入
・深呼吸や咳の励行
・体位ドレナージ
などを積極的に!
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