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2012年3月2日金曜日

49回麻酔科専門医試験:口頭試問3-2


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症例3-2a
47歳の男性。交通外傷のため関西地方の病院で脳死と判定さ
れ、臓器提供が行われることとなった。
症例3-2b
32歳の女性。158cm、 50kg (Dry Weight)。小児期に発症した慢
性腎不全に対して週3回の血液透析を施行している。脳死ドナー
からの死体腎移植を関東地方の病院で受けることとなった。
質問
1) 法的脳死判定における脳死判定基準と麻酔科医の役割
①法的脳死判定における脳死判定基準を説明して下さい。
②法的脳死判定に携わる麻酔科医の3条件を挙げて下さい。
2) 移植手術について
①腎移植レシピエントの術前問題点を挙げて下さい。
②腎移植時に使用される免疫抑制剤を3つ挙げて下さい。
3) 移植後のICU 管理について
腎移植手術が終了したため、良好な覚醒を確認した後に手術室内
で抜管し、ICU に搬送しました。
①死体腎移植直後のICU 管理について、特徴的な事項を説明し
て下さい。
②ICUでの疼痛管理方法について、どのようなものが考えられます
か。具体的に説明して下さい


 1)脳死判定基準と麻酔科医の役割
①脳死判定基準(法的)
判定基準
①深昏睡:開眼、発語、運動がない
②両側瞳孔径4mm以上、瞳孔固定
③脳幹反射消失
・対光反射
・角膜反射
・毛様脊髄反射
・眼球頭反射
・前庭反射
・咽頭反射
・咳反射
④平坦脳波(最低4導出で30分間平坦であることを確認)。調整脳幹誘発反応(ABR)は必須ではないが、確認することが望ましい
⑤自発呼吸の消失
⑥時間的経過(上記1〜5の条件が満たされた後、6時間経過を見て変化がないことを確認)
②麻酔科の3条件
・麻酔科専門医または認定医
・臓器移植に関わらない
・脳死判定の豊富な経験

2)移植手術について
腎移植レシピエントの術前問題点
・透析についての把握(カリウム、助水量、シャントについて)
・電解質異常
・循環:高血圧、浮腫、肺水腫、心不全、虚血性心疾患など
・呼吸:肺水腫、尿毒症性肺
・代謝:糖尿病の有無、代謝性アシドーシス
・貧血(普段の推移)の把握。術前はHb9〜10程度に
・出血傾向の有無。血小板数低下など
免疫抑制剤
・シクロスポリン
・アザチオプリン
・ミゾリビン
・ステロイド、など

3)移植後のICU管理
死体腎移植のICU管理の特徴
・生体腎に比べて腎機能の開腹が遅い。
・初尿が数日間ないこともある(生体腎なら基本的にすぐ出る)。その場合は透析が必要となるため、術中から安易に輸液を負荷しないように。
ICUでの疼痛管理方法は?
・・ICUに特徴的な疼痛管理方法があるのでしょうか・・?
常に誰かが看視しているために、麻薬などによる鎮痛は行い易いイメージはありますが・・・。
IV-PCAでよいのではないでしょうか。

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