さらりーまん麻酔科医の専門医試験対策ページです。これからもよりよい対策資料を作っていきたいと思っています。 何かご相談などあればいつでもメールください。 ※ブログ引っ越しました。
2012年3月15日木曜日
46回麻酔科専門医試験:口頭試問 症例6
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56歳の男性。身長約170cm、体重65kg。交通事故により全身打撲、左大腿骨開放骨折を受傷、救急隊により搬送された。検査で明らかな頭蓋内病変は認められなかった。
質問
1)術前評価と管理
①この患者の術前状態の問題点を列挙して下さい。
②術前にどのような検査を行いますか。
2)麻酔法および術中管理
大腿骨開放骨折に対して緊急手術を行うこととなった。
①麻酔方法として何を選択しますか。
②全身麻酔法を選択した場合、具体的な導入方法をその根拠とともに答えて下さい。
3)術後管理
①この患者の予測される術後合併症を挙げて下さい。
②この患者の術後鎮痛はどうしますか。
4)周術期危機管理
①この症例の手術中に急に血圧低下、頻脈、SpO2低下、ETCO2低下があり、頚静脈の怒張が見られた。原因として何を考えますか。
②鑑別のためにどのような検査をしますか。
1)術前評価と管理
①この患者の術前状態の問題点を列挙して下さい。
・フルストマックの可能性あり(問診、腹部CTなどで確認)
・全身打撲⇒判別できなかったもしくは遅延性の腹腔内臓器の損傷、出血。頚椎損傷の可能性。肺挫傷や気胸や骨盤骨折の可能性
②術前にどのような検査を行いますか。
・一般採血、血液ガス、胸部・骨盤レントゲン、頭部〜腹部CT、頚椎レントゲン
2)麻酔法および術中管理
大腿骨開放骨折に対して緊急手術を行うこととなった。
①麻酔方法として何を選択しますか。
・全身麻酔
・体位が取れ、禁忌(抗凝固や背部の外傷など)がなければCSEA。
②全身麻酔法を選択した場合、具体的な導入方法をその根拠とともに答えて下さい。
・フルストマック、頚椎損傷の可能性を考慮すれば、意識下にAWSもしくは気管支ファイバーを用いた気管挿管を行う。
・頚椎損傷が否定的であれば、輪状軟骨圧迫し迅速導入。
・麻酔薬は循環が問題なければプロポフォール、ロクロニウム、レミフェンタニルで導入。維持はレミフェンタニルとプロポフォールによるTIVA。
3)術後管理
①この患者の予測される術後合併症を挙げて下さい。
・骨折部からの脂肪や、臥床によるDVTによる肺塞栓症
②この患者の術後鎮痛はどうしますか。
・硬膜外チューブ留置を行なっていれば0.2%ロピバカインとフェンタニルによるPCEA。
・全身麻酔単独であればフェンタニルによるIV-PCA
4)周術期危機管理
①この症例の手術中に急に血圧低下、頻脈、SpO2低下、ETCO2低下があり、頚静脈の怒張が見られた。原因として何を考えますか。
・総合的に考慮すれば肺塞栓症。
②鑑別のためにどのような検査をしますか。
・経食道心エコー
・血液ガス
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