お知らせ

・57回版(最新)については”こちら"を参照
・55回の皆様の報告は"こちら"を参照
・55回の体験談については"こちら"を参照
・54回の結果と皆様の報告は”こちら”を参照
・54回の体験談については”こちら”を参照
・53回の結果と皆様の報告はについては”こちら”を参照
・53回の体験談については”こちら”を参照
52回試験の結果の詳細・感想については”こちら”、体験談は”こちら”を参照。
おすすめの本の紹介は”こちら”を参照。

2016年11月11日金曜日

体験談㊾(第55回麻酔科専門医認定試験)




筆記試験:
A問題は過去問を5年分3週やりました。1週目は全然進まず1ヶ月以上かかりました。それでも最終的に8割はとれたので我慢してやればなんとかなると思います。知識の確認にもなります。B問題は自信を持って答えることができたのは数問でした。C問題はBよりは取り組みやすいけど,全く簡単ではなかったです。6割くらいしかできませんでした。B,Cは差がつきにくいのでA問題を取りこぼさないことが大事かと思います。

口頭試問:
できれば筆記試験と並行して勉強すべきだと思います。私の場合は時間的,能力的に無理でした。周りからは普段通りやれば大丈夫と言われましたが,「経験+知識の整理+的確に説明する」というところで足りなかった部分が多かったです。普段の症例を大事にすること,自分がやったことのない麻酔も知識としてしっかりまとめておく,苦手分野を持たないようにするということが必要かと思います。当日はただならぬ雰囲気で,症例の紙を渡された後の5分間も頭が真っ白になりメモすることもままなりませんでした。試験官に聞かれたことも考えている最中に忘れてしまい,聞き返してしまいました。何を答えればよいかしっかり聞いて,簡潔に答えることが大事かと思います。

1問目:2歳のピーナッツによる気道異物
レントゲン2枚(吸気時,呼気時)を提示され
  所見
  ピーナツは見えるか?

MRIの画像を提示され
  MRI検査の際の鎮静の方法
  MRIのモニタリングで気をつけること

  麻酔方法
   チューブは?カフありカフなしどちらを選択するか?
   術中SpO2が下がったときに考えられること5つ
   術後ICUに入ることになりました。外科医に説明を。鎮静方法は?


2問目:2週間後に予定されている高血圧,肥満の中年女性の乳癌部切+腋窩郭清術,現在も喫煙中 降圧薬(バルサルタン?だったと思います)内服中
   この患者の問題点
   術前に得ておきたい情報は?
   内服薬はどうするか
   喫煙に関する指導,患者に喫煙のリスクを説明


マランパチー4のシェーマが提示され
   麻酔導入方法
   鎮痛はどうするか
   抜管するときの注意点

術後に上腕内側に痺れがでた(シェーマあり)
   疼痛の種類
   何神経か?
   ブロックするとしたら何ブロック?
   薬物療法

実技試験:4ブース
中身が盛りだくさんで時間がないのでせかされます。少しくらいできなくても切り替えてやるのが大事かと思います。
  ACLS:モニターは心静止でした。「波形は何ですか?」「試験官を研修医と思って,説明しながら蘇生してください」「心マの注意点は?」その後モニターが心室細動になり,除細動1回かけて終わり。かと思ったら,後ろにあった布をとると赤ちゃんの人形が出てきて,「手術後回復室です。見に来たら呼吸停止,脈も触れない。あなた一人です。どうしますか?」という設定だったと思います。
  硬膜外麻酔,経食道心エコー:「胃切除術の患者に硬膜外カテーテルを入れてください。清潔な手袋をつけるところからやってください」「消毒はどうしますか?」(緊張して1回しかやらなかったら,「えっ?終わりですか」と言われ,2回やりますと言いました)「どこから刺しますか?」「部位はどうやって決めますか?」「なぜその高さ?」「カテーテルは何cm入れますか?」。TEEは「経胃短軸像を出してください」(なぜかきれいに出せず),「回旋枝の領域はどこですか?」次に「経胃二腔像を出してください」(ど忘れしてできず,「うまく出せなかったらどうやって出すか説明して!」と言われました)。
  DAM:「麻酔導入しました,マスク換気は難しいけどできます,トリプルエアウェイマニューバーとは何ですか?やってみて下さい」,ETCO2の波形を見せられ(少し右肩上がりのように見えるが,波形は出ている)「所見は?」,「看護師に持ってきてもらうものはあるか?」,「3回?挿管に失敗しました,どうしますか?」→「LMAを入れます」と答えたら「やってみてください」,「換気が全くできなくなりました,どうしますか?」→「輪状甲状膜穿刺をします」と答えたら後ろに布がかけられた穿刺の模型あり,「実際にやってみてください」(キットが二つほどありました)。
  末梢神経ブロック,エコー下中心静脈穿刺:実際に寝ている人がいて「TAPブロックをやります。エコーをあててみてください」「筋肉の名前は?どこに薬液を入れるか?」(棒で指し示す),模型で実際に穿刺(「針先しっかり出して」と言われました),薬液の種類と量も聞かれました。CVCは「動脈と静脈の違いは?」,実際にカテーテルを入れる(ガイドワイヤーが入りにくく,「入りにくいからいいよ」と言われました),「何cm入れるか」,「カテーテル入れた後逆流がきませんでした,どうしますか?」



0 件のコメント:

コメントを投稿